「会話形式のチャットだと、お客様の要望がそのままわかる」LINE活用の今後
今後LINEを活用してさらに取り組んでいきたいことについて尋ねると、太刀川さんはまず「ログ活用」を挙げた。
「FAQだとどうしても検索する際にキーワードでお客様が入力されるので、その単語からお客様が何を知りたいのかを探るのはなかなか難しいです。ですが会話形式のチャットであれば、お客様は思っていることをそのまま文章で入力するので、何が聞きたいのか、どんな点に悩みを抱えているのかなどを正確に知ることができます。現時点でログ活用がしっかりできているかというとまだまだではありますが、今後注力していきたいポイントのひとつです」
さらに「込み入った問い合わせや相談への対応」「即時解決できる仕組みづくり」のふたつにも力を入れていきたいという。
「カスタマーコネクトとLINE公式アカウントを連携させたことで、プロモーションとサポートがひとつのアカウントで同時に行えるようになりました。ですので、今まで以上に複雑なお問い合わせやご相談への対応もできるようにしていきたいですね。また、うるにゃんが答えられない質問は有人オペレーターにエスカレーションするなどの連携も行っていきたい。診断コンテンツのようなもので、お客様が問題をその場ですぐに解決できるような仕組みづくりも、あわせて取り組んでいけたらと考えています」
BISステーションと呼ばれるコールセンターを運営し、通販開始当初から変わらぬ温かみのあるコミュニケーションでお客様をサポートする一方、LINE公式スタンプの配信や、キャラクターを活用したOne to Oneの対応にも抜かりがないオルビス。変えるものと、変えるべきでないものとのバランスのよさが、時代を超えて多くのユーザーから支持される理由のひとつではないだろうか。今後の動向にも注目したい。