ショップ担当者の個性あふれるメールでリピートを加速
――購入者のリピートを促すために、どのような施策を行っていますか。
奥薗:リピート促進の主な接点となっているのは、メールマガジンとLINEです。メールマガジンは2種類あり、一つはJAタウンから一斉に配信するもので、これは週に約3回配信しています。もう一つは、各ショップの担当者が作成するメールマガジンです。特定の県やショップに特化し、担当者おすすめの商品をお客様に直接お届けしています。
LINEは週に2~3回配信しており、その日イチオシ商品の情報を送っています。

――LINEとモールからのメールマガジンでは、配信内容に違いがあるのでしょうか。
奥薗:はい、配信内容と見せ方を変えています。メールマガジンは、1通に6〜8商品くらいを並べて紹介し、LINEは1回の配信で1商品に特化して「今はこれがおいしいですよ」とメッセージを送っています。
――ショップ担当者の方が送るメールマガジンも、個性が強そうですね。
奥薗:おっしゃる通り「店長の日記」のような日記風のものもあれば、人気商品が残りわずかになったことを細かくお知らせする担当者もいます。HTMLメールでクリエイティブにこだわったものを配信するショップもあります。担当者のアイデアが存分に活かされていますね。
――現状、特にリピート購入が多い人気商品はありますか。
奥薗:非常に人気が高いのは、愛媛県産の柑橘「紅まどんな」ですね。デパートで扱われる高級な品種で、都市部にあまり出回らない希少性もあって、毎年「いつ販売されますか」という問い合わせが来るほど、楽しみにしているお客様が多いです。
その他では、池添が紹介した店長おすすめの野菜詰め合わせもよくリピートされています。また、「肉のメガ盛り企画」も人気です。元々はコロナ禍に家庭で楽しめる高級和牛として、飛騨牛の切り落とし1kgから始まったのですが、最近ではJAタウンの中で「ぼっけぇ盛り(岡山の方言)」や「がばい盛り(佐賀の方言)」といった、方言を使ったユニークなネーミングでお肉を提供するショップも登場しています。
このように、なかなか手に入らない希少な商品や、ご家庭でも楽しめる大容量の商品がよく購入されています。
オンラインクレーンゲームが新規顧客の接点に
――ここまで新規顧客の獲得・リピート促進の施策について伺いました。その他に力を入れている施策はありますか。
奥薗:オンラインクレーンゲーム(オンクレ)は、直近始めた施策の中で一定の効果を上げています。DMMオンクレでテスト販売を始めたのですが、オンクレで農畜産物を景品とする事例がなかったことから、ユーザーの方にとっても珍しかったのか大きく販売数を伸ばしました。
オンクレユーザーには主婦層の方々も多く、商品とサービスの相性が良かったのだと思います。また、ショップ担当者からも好評で、次々に商品を提案してくるショップも出てきています。
池添:JAタウンのお客様の年齢層が比較的高いという特徴があるので、DMMオンクレによって自社ECとは異なる層へのアプローチにも成功しています。
景品として発送する商品個数も確実に増えており、JAタウンの商品を知ってもらい、実際に食べてもらう接点としては非常に有効だと感じています。