EC担当者だけでは成立しない OMO推進に重要な仲間作りのポイント
二つ目のポイント「活動推進のために社内コンセンサスを取る」について、生田氏は次のように言及する。
「OMO推進には、経営層、全体マーケ統括、EC、実店舗の最低4セクションにOMOを理解するメンバーの配置が必要です」
中でも重要なのが、「決定権を有する経営層」の理解度だと生田氏は強調。OMOは本格的な推進を目指すと、実店舗、ECサイト、物流、企画などあらゆるセクションの業務改革が必要となる。意思決定者がGOを出さなければ、年間MDや販促スケジュールにも反映できず、当然ながら各部署も動けない。
「実務の主導権を握るのは、4セクションの中で一番デジタルに対する知見が高いEC担当者です。ただし、接点を増やすアプローチをする上で実店舗が置き去りにならないよう、現場のスタッフや館と話し合いができる立場の人を『店舗側OMO担当』として任命しましょう。こうした仲間作りが大変重要になります」
「選ぶ」を促すオファーはパーソナライズがマストの時代に
接点増加に欠かせない三つ目のポイントは、「ユーザごとにカスタマイズされたオファーを出す」ことだ。これを実現するには、実店舗・ECサイトの各種データの統合が必要となる。
「実店舗とECサイトそれぞれの体験を充実させ、ユーザが選べる状態を作った後は、そういった行動を促せる仕組みを作らなければなりません。たとえば、MAツールを使って実店舗での購入後に商品の使い方を案内するメールが届くようにする、ECサイトのお気に入り登録とスタッフのコーディネート投稿の情報を掛け合わせて、相性の良いスタッフがいる近隣店舗への来店予約促進メールを送るなど、オファーの方法は様々です。これらは、データを使ってしっかりとパーソナライズしながら取り組んでいきましょう」
生田氏は、特に三つ目のポイントを実現する上で役立つツールとして、ビービットが提供する「OmniSegment」を紹介した。同ツールは単なるMAツールではなく、質の高いセグメンテーションとコミュニケーションを実現するため、「データ収集・統合(CDP)」「セグメンテーション/分析(BI)」「施策設計・実行(MA・AI)」といった機能をまとめて提供している点と、それらが小売・EC向けに最適化されている点が特徴だという。
「使いやすいUIと並走型のサポート、そして比較的スタートしやすい金額からご相談可能な点が『OmniSegment』の強みです。もし興味のある方は、ぜひお問い合わせください」