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ECzine Day 2024 June

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ECzine Day 2022 August レポート(AD)

フリクションレスな接客でECの体験向上へ 5万回のA/Bテストから得たCVR改善の思考法と成功例とは

実店舗の接客同様、顧客が聞いてくれるタイミングを逃さない

 提案や提示が求められる時代であっても、タイミングを誤れば顧客の体験を損ねてしまう。そこで鍵となるのが、顧客の行動やその意図をリアルタイムで読み解きながら、耳を傾けてもらえるタイミングを見極めて、適切な提案を行うことだ。深田氏は、ここで3つの事例を紹介した。

1. リピート顧客に向け、検索結果ページのソート方法を案内

商品検索を利用した顧客が、検索結果件数の多さから離脱する状況を避けるべく、検索結果表示直後にソート方法を案内。購入完了改善率は112%を記録した。

2. 困っている顧客にチャットを案内

 商品詳細ページに一定時間以上滞在する顧客に疑問点や困りごとを解決できるチャット機能の活用を提案。チャット起動改善率128%、購入完了改善率116%を記録した。

3. 購入後に再訪した顧客へレビューを依頼

 購入検討意欲が高まっている再訪顧客に向け、レビュー投稿で次回以降の買い物に使えるポイント付与がある旨を訴求。レビュー投稿完了改善率は138%を記録した。

「いずれも適切なタイミングを見計らって提案し、成果につなげています。こうした施策を検討する際に必要となる考えは、実店舗の接客と同様です。『様子を見てお声がけする』というアプローチは、オンラインでも有効に働きます」(深田氏)

 Sprocketではこの発想を突き詰め、より複雑なマルチステップWeb接客を展開できる機能を提供している。あるアパレルECサイトでは、顧客が来訪したタイミングで10秒程度の新商品に関するティザー動画を表示。続けて、商品詳細ページへ誘導するリンクを表示してパーミッションを取り、遷移した顧客にはさらに長尺の動画を表示する。「声をかける→質問を投げかける→店内の奥へと案内する」という実店舗接客のノウハウを活かしたステップを踏むことで、購入完了改善率は114%を記録した。

「こちらから働きかけなければ商品に気づかない、買うまでに至らない顧客であったとしても、上手に魅力を伝えて理解していただくことができれば、購入に至る好例だと思います。こうしたECサイト上でのアプローチは、まだまだできることがあると言えるでしょう」(深田氏)

 ここまで、「フリクションレスな体験を作る」「こちらから解決方法を提示する」「耳を傾けてもらえるタイミングを考える」といった体験設計で重要なポイントを3つ紹介してきたが、深田氏はここで「もうひとつ押さえておきたいポイントがある」と補足。それは、「Web接客のポップアップUIが、悪い体験になってしまう可能性もある」という点だ。

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「きちんとした設計なしにポップアップでの訴求を行うと、悪い体験を生み出すことにつながってしまいます。ポップアップ作りにおいては、『閉じやすい』『誤クリックが起きない』『邪魔にならない』の3つを意識することが欠かせません。いずれにせよ大切になのは、顧客よりも先回りする発想であると言えます」(深田氏)

 Sprocketは、こうした発想を基にWeb上で良質な顧客体験を提供するさまざまな機能を取り揃えている。効果測定においても、A/Bテストの結果を分析するだけでなく、テストパターン別のCVRの時系列推移やマルチステップWeb接客におけるドリルダウン分析など、詳細まで可視化しながらPDCAを回すことが可能だ。また、顧客ごとのページのパーソナライゼーションや他社データとの連携も実現できる。

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 加えて、コンバージョンに至る行動パターンを発見するゴールデンルート分析、顧客の離脱ポイントを探すヒートマップ分析など、仮説を導くための分析機能を有する点も特徴と言える。深田氏は最後にこのように語り、セッションを締めくくった。

「Sprocketは、今後も充実した支援体制・機能を提供し、顧客と導入企業の長期的な関係構築と成果にコミットしていきます」(深田氏)

コンバージョン率を改善したい方にお勧めの資料 「顧客に刺さる」表現のポイント

 バナーやボタン、ポップアップは、ちょっとした違いで成果が変わってきます。本資料では注意を引く見せ方・訴求のポイントを、クイズ形式で解説しています。

5万回のA/Bテストから見えた「顧客に刺さる」表現のポイント

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この記事の著者

松岡 亜希(マツオカ アキ)

フリーランスのライター&エディター。出版社勤務を経て独立。雑誌、書籍、Webサイト、企業広報などさまざまな分野で活動中。● http://pubapart.com/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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