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季刊ECzine vol.21定点観測

サプライチェーンのDXへ 業界を超えた新しい価値創造を

 EC事業者がおさえておきたい13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。オムニチャネルコンサルタントの逸見さんに、オムニチャネルについて聞きました。※本記事は、2022年6月25日刊行の『季刊ECzine vol.21』に掲載したものです。

日本オムニチャネル協会CX、SCM、EXで横串へ

 逸見さんが理事として推進ボードの役割を担ってきた、 DXを通じて日本の発展を目指す「日本オムニチャネル協会」。3年目となる2022年度は、会員者数が200名を超えたこともあり、広義なオムニチャネルを描けるよう会員対象業種を拡大して支援を推進することを発表した。現在会員となっている小売事業者とシステム等支援会社に加え、メーカー、卸、物流会社についても会員の募集を開始する。

 また、協会が提唱する購買体験創出に不可欠な要素として「CX(顧客体験)」「SCM(サプライチェーン)」「EX(従業員体験)」の3つの定義に合わせて3部会とし、これらを軸に具体的な取り組み内容の議論を深めていく。

「従来は小売部会の中に、オムニチャネル実現に必要な商品・売場・販促・CS・物流・管理のテーマごとに分科会を開催し、研究成果を発表する形でした。それぞれの分科会のリーダーのもと縦方向には掘り下げていけるのですが、横のつながりを持つのが難しかった。お客様から見れば、たとえば販促とCSはつながっていて、企業側の都合でプロセスに分けているだけです。組織に横串を刺してとよく言われますが、縦と横どちらも重要です。同時にやろうとすると混乱するため、日本オムニチャネル協会では発足から2年間、まず縦を掘り下げてきました。 2022年度は横で考えるフェーズになり、横でつなぐにはCX、SCM、EXだろうと。この3つの部会を中心に2022年度は走っていきます」

 新たなアドバイザーとして、鈴木敏文氏(セブン&アイ・ホールディングス 名誉顧問)、林勝氏(ソフトクリエイトホールディングス 代表取締役会長)、森川亮氏(C Channel 代表取締役社長)が加わった。

「従来、小売の中でも『売る』部分に焦点を当ててきましたが、DXやビジネストランスフォーメーションの視点で見ると、サプライチェーン全般に視野を広げる必要がある。アドバイザーの方も『売る』に限定せず幅を広げていきたいと考えました」

メーカーではSCMのDX進む 小売、物流も連携せよ

 日本オムニチャネル協会ではメーカーの会員も募集しているが、メーカーのD2C推進は小売にとって脅威ともなりうる。逸見さんはこの動きをどのように見ているのか。  

「従来は、マスメディアでの広告宣伝を中心に生活者とコミュニケーションを行うのがメーカーでした。物を作れば売れる時代は終わり、商品開発のためにもエンドユーザーの情報を求めています。小売業者から販売データを共有してもらい、匿名化された会員データと紐付けて、共同で分析を行うという方法もあります。並行してD2Cを推進することで、顧客と直接つながり、ファーストパーティーデータの取得も進めているわけです」  

 一方の小売はSKUを増やしECを拡大するためにも、メーカー直送を取り入れる向きもある。

「従来は企業都合で、メーカー、卸、小売EC、物流が分断されていました。しかし『メーカー直送のお取り寄せなので、だいたい1週間くらいでお手元に届きます』は通用しない時代です。メーカー企業の中には、製造管理や出荷管理など卸や小売とつながるサプライチェーン周りのDXが進んでいるところもあります。もちろん小売も対応し、サプライチェーンにかかわる企業がデータ連携することで、お客様が知りたい情報をすぐに提供できる環境を整えることが重要です」

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