日頃の小さな接点を積み重ね、カスタマージャーニーの把握へ
Smashはツール自体も進化しているが、運用についても顧客の状況を見て対応を変えていく。2021年3月時点では、解約理由として「価格が高い」を選択する人が増えてきているという。そこで、どのような流入元からのユーザーが「高い」と感じる傾向にあるのか、また利用開始からどれくらいの期間で「高い」と感じるようになるのか、Smashを活用し、データ分析を行った。
その結果、お得なキャンペーンを経て流入した7割の顧客が定期便の利用開始から2回目以内に「高い」と感じやすい傾向にあること、「高い」と回答した顧客でも、オーガニック経由であれば継続率は約13%に保てていること等が判明した。つまり、Smashによって購買経路別でのLTVが可視化された形だ。
Smash・鍋島さんはこうした分析結果を受け、価格を理由にした顧客の解約を防止することは難易度が高いものの、エリカ健康道場では、顧客に寄り添うことで数値改善は可能ではないかと言う。たとえば解約理由と流入経路の相関性など、新たな原因を探っていくことによって、顧客にとってもエリカ健康道場にとってもより良い関係を築き上げていくことができると考えているからだ。
「従来の電話やメールのようなチャネルでは、お客様に詳細な解約理由をお尋ねすることが難しい状態にありました。Smashを導入し、解約に関する最初のコミュニケーションがチャットボットで行われることで、詳細な解約理由がわかるようになってきました。Smashさんからは、毎日利用データと毎月1回月のサマリーデータを共有いただき、お客様の分析やシナリオのご提案をいただいています。それをもとに、従来のチャネルを担当する私たちのコミュニケーションに活かし、クリック率の改善などが見られています。チャットボット単体でも解約防止施策は行っていただくのはもちろん、チャットボットで得たデータで私たちは私たちで解約の施策を練っていきたいと思っています」(エリカ健康道場・松尾さん)
「私はメールを通してお客様とやりとりさせていただくことが多いのですが、解約理由について想像ではなく、Smashから得られたデータを元に確信し、それを活かしてコミュニケーションを行えるのはとても大きいです」(エリカ健康道場・大塚さん)
「お困りごとを解決するコンテンツを掲載するなどオウンドメディアを強化していましたが、なかなか見つけてもらえないという課題がありました。Smashのやりとりで記事を紹介してもらうと、その記事を読むことでお客様ご自身で解決していただけるお困りごともあるようです。他のチャネルでも、オウンドメディアの露出をより増やしていけたらと考えています」(エリカ健康道場・友田さん)
「飲みかたやファスティングのノウハウなどのお役に立つためのコンテンツについても、チャットボットから誘導できるようになりました。今後はさらにSmashを活用して、お客様のお役に立つさまざまな情報をお届けしていきたいと考えています」(エリカ健康道場・町田さん)
Smashの新機能として、事前登録したシナリオで自動でやり取りするマイクロボットと挨拶をするグリーティングボット機能を開発し、エリカ健康道場のチャットボットにさっそく導入した。日頃の小さな接点を積み重ねることでカスタマージャーニーを把握し、リテンションにつなげていく考えだ。会話の内容から想定される感情によってキャラクターが表情を変える機能も実装される予定であるため、今後は、状況に応じて表情が変わるなちゅまるくんとの会話を楽しんでもらいたいそうだ。
「エリカ健康道場様のチャットボットの回答率および解約率は、2020年10月の導入以来毎月、数値改善を継続しています。回答率は半年で7%近く改善し、最近では20%を超えてきています。今のお客様との良好な関係を保ちつつ、ペルソナや行動を注視して、変化に対応し、今後も解約防止につなげていければと考えています」(Smash・鍋島さん)
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