自社の製品・サービスの魅力を伝える4つのポイント
他方では、表面的な型もさることながら、型を用いてどういったメッセージを訴えかけるべきか、メッセージそのものの質を見極めることもまた重要です。
皆さんが広告・販促の一連のコミュニケーションを行う目的は何でしょうか。最終的には自社製品やサービスを長らく使い続けてもらうことにありますが、そのためには、自社の製品・サービスがいかに優れているかを納得してもらうことが大事です。そこで様々な工夫をこらして表現や手段を開発するわけですが、いかに優れているかの伝え方には、着目する点の違いで4つに分けることができます。それが、「スペック型」「メリット型」「ベネフィット型」「バリュー型」の4つのフォーカスポイントです。
例として、「2倍、羽が回転する扇風機」という製品があったときの、フォーカスポイントによる表現の違いを比べてみましょう。
スペック型:「回転数が2倍の改良型モーター搭載」
カタログ仕様欄に掲載されるような表現で優位性を表します。広く普及している製品でよく見かけるタイプです。たとえば他には「RAM容量2倍のPC」、「糖度2倍のイチゴ」、などです。
メリット型:「2倍の風力が得られます」
スペックにより得られる、直接的なアウトプットです。メリット型と併記、あるいは同一のものとして扱われることも多いです。他の例では「2倍処理が速いPC」、「2倍甘いイチゴ」、となります。
ベネフィット型:「2倍涼しくなります」
ユーザーが得られるメリットとして表します。「”メリット”がもたらすメリット」
バリュー型:「2倍快適で、仕事も勉強も睡眠も充実した夏が過ごせます」
ベネフィットをもう一段昇華させて、ユーザーの人生にとってどんな価値を生み出すか、に踏み込んで言及します。他の例では「2倍仕事がはかどり、ビジネスステージを引き上げるPC」、「2倍凝縮された、忘れられない思い出をもたらすイチゴ」、となります。
※例示の倍率は必ずしもリンクしませんが、あえてわかりやすさを優先して記載しています。
これらは実際の広告・販促では、複数のレベルの表現が混在している場合も多くあります。それでもファーストキャッチとしてどのレベルで訴えかけるべきか、これらのレベル感を意識しながら商材を見極めて、選んでいきましょう。