ID決済は、消費者の認知とポイント対応
2017年はLINE Payが広まるか
新たなサービスが次々と登場し、Fintechブームもあって注目を集める決済。その一方、決済は止めることができない重要なインフラであり、導入には代行会社を挟む場合がほとんどだ。新しいサービスが登場しても、EC事業者が実際に採用するまでは時間がかかるのが実情である。
そんな中、Amazonが提供するID決済「Amazon Pay」は、ASPカートと提携したこともあり、成功事例が相次いで発表された。ID決済とは、あるサービスのID&パスワードを利用することで、他のサービスでも簡易にログインや決済が行えるサービス。Amazonや楽天、ヤフー、リクルートなど大手プラットフォームが提供している。
「Amazon Payのユーザー企業は、提携したASPカートを利用している事業者が8割を占めているのではないかと見ています。コンバージョン率アップに貢献しているという報道がある一方で、実際に採用したEC事業者からは、消費者にはまだ認知されていないのではないかとの声も聞かれます。決済画面に表示されるボタンを見ても、何かわからないということですね。
もうひとつAmazon Payで気になるのは、ポイント対応していないこと。その意味では、楽天ペイのほうが有利だと思います。楽天さんも、楽天経済圏を外に広げようと、2017年はさらに強化してくるのではないでしょうか」
ID決済で池谷さんが注目するのは、LINE Payだ。2015年にZOZOTOWNやSHOPLISTなど大手サイトが同時に採用を発表して話題になったが、2016年は銀行との提携やプリペイドカードの話題が多かった。
「年末年始のキャンペーンで、かなり認知度が高まったと聞いています。2017年はさらに進むのではないでしょうか」
ID決済の例
- Amazon Pay
- 楽天ペイ
- Yahoo!ウォレット
- リクルートかんたん支払い
- Masterpass(Mastercard)
- PayPal
- LINE Pay
※キャリア決済も含まれる