進む二極化、減収減益のショップが直面した3つの課題とは
ジェシカって、恋人ですか?と聞かれて苦笑いの川連一豊です。ちなみにジェシカとは、JECCICAと書き、私が代表理事を務める一般社団法人ジャパンEコマースコンサルタント協会の略です。
さて今回は、新年からさまざまなセミナーや懇親会などに参加して感じた、直近のeコマース業界の現場感をお伝えしたいと思います。
まず、大きく感じたのは、2014年の売上・利益の話になると『悲喜こもごも』ということです。 大きく伸びたショップもあれば、初めて赤字になった、最悪の1年だったなど、以前にも増して二極化が進んでいます。
『悲』に当てはまるショップは、2014年、内部と外部両方から、次の3つの課題に直面したようです。
- Googleアップデートによる検索結果順位の変動
- Amazonでの売上ダウン
- 時代の潮目が変化
それぞれ詳しく見ていきましょう。
課題1:Googleアップデートによる検索結果順位の変動
「検索」で売上を伸ばしていたショップが、Googleアップデートによって順位が下がり、結果として売上も下げてしまっています。特に10月下旬の『ハミングバード』と呼ばれるアップデートにより、年末商戦で痛い目にあったショップも少なくないようです。
ハミングバードは、“検索意図”に対してどのような検索結果を返すかをテーマにしたアップデートだと言われます。これにより順位を下げているのは、SEO的な観点からの「仕様」で上位表示できていた本店サイトや、モールの仕様と曖昧な構成でサイトを作っていたショップのようです。
いまだに検索順位が落ちた理由がわかっていないショップさんもあるようですので、プロやよく知っている人に相談したほうがいいと思います。
ただし、ここで変なSEO会社の営業に引っかからないよう注意してください。いまだに変な被リンク販売しているSEO会社もありますからね。発注する際には、必ずその社名で検索することです。笑えることに、こういったSEO会社は私にも電話が掛けてきます。
課題2:Amazonでの売上ダウン
Amazonで売上が下がっているショップも増えています。これはAmazonのもともと持っている特性で、ショップさんが出品している商品が売れれば、そのうちAmazonがその商品を自分で仕入れて売り始めるのです。最低価格で、しかもポイントをたくさんつけて販売しますから、出品しているショップさんが勝つことはありません。
加えて、Amazonは1商品1カートと言う仕組みを採用しています。これはお客様が同じ商品で迷うのを避けるための仕組みです。お客様が検索した商品を見つけると、一番売っているお店の商品がズバリ出るようになっています。このため、お客様は迷わずに購入ができるということです。
しかしながらこの仕組みは、悪さをする会社からすると非常に便利な機能で、とにかく売れればカートを占領することができるため、偽物を安く販売できるのです。一度カートを占領されると、それをひっくり返すにはなかなか至難の業です。また、お客様からすると非常に迷惑で、せっかく購入した商品が偽物である恐れがあります。
ショップは、このAmazonの特性にもろにかかってしまうと、売上が大きく落ち込んでしまいます。せっかく良い商品を揃えて、販売体制も整えたのに売れないでは非常に困ります。お客様を重視する仕組みを作っているのであれば、Amazonにはぜひ改善を行って欲しいものです。