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ECzine Academy(イーシージン・アカデミー)とは、自社ECのプロフェッショナルの育成を支援する講座の総称です。ECzine編集部が企画し、基本となる「2日でわかるEC構築・運営基礎講座」ほか、その時々のトレンドをいち早く学んでいただけるようテーマ別講座をご用意しています。

12月13日-14日にアーカイブ配信決定!

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

  • 前回のECzine Dayのセッションの様子をレポート記事でお読みいただけます。

  • 過去開催時のイベントテーマをまとめてご覧いただけます。

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ECzine Day 2023 Winter

2023年12月7日(木)10:00~16:20(予定)

「季刊ECzine」とは、年に4回、EC業界の重要ポイントだけをまとめてお届けする紙の雑誌です。ECの最新トレンドを取り上げた「特集記事」のほか、重要なトピックスに関する知識を上書き保存する「定点観測」、EC業界のニュースや記事を振り返るコーナーなど、自社のECビジネスを俯瞰していただく際のヒントになる内容が満載です。 ※諸般の事情により、2023年春号(vol.24)をもって休刊となります。

季刊ECzine

2023年春号(vol.24)
特集「Find out! Create new connection~テクノロジーで拡張する顧客体験と売り場の可能性~」

「季刊ECzine」購読者なら
誌面がウェブでも読めます

次なる顧客体験へ 大手企業の目線

ライオン、D2C事業の本格化で「モノを作る」メーカーからの脱却へ 新ブランド「by me」が目指す先

 日用品大手のライオンが、新D2Cブランド「by me」を立ち上げた。自分好みに香りをカスタマイズできる柔軟剤とミストを中心に販売する。専用のECサイトを持つブランドは、同社初。by meを通じてライオンは、これからの顧客体験をどう予測するのか。

Shopify Plusを最大限アレンジしたECサイト

「『by me』は売上だけでなく、『いかに顧客の心をのぞけるか』を重視しています」

 2023年1月に始動したby me。顧客が自らエッセンスを混ぜ合わせて、柔軟剤やミストを好みの香りにできるのが大きな特徴だ。ブランドオーナーを務めるファブリックケア事業部 副主任部員 伊東良子氏は、立ち上げの背景をこう語る。

「従来の事業だけでは、顧客と双方向のコミュニケーションや顧客情報の取得まではできません。当社の『より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)』というパーパスの実現に向け、顧客の生の声を聞く仕組みが必要でした」

ライオン株式会社 ファブリックケア事業部 副主任部員 伊東良子氏
ライオン株式会社 ファブリックケア事業部 副主任部員 伊東良子氏

 ライオンは2007年に、機能性食品の通販事業「LION ウェルネスダイレクト」で、D2Cモデルを採用した。しかし、by meのようにブランドの世界観を表現した専用のECサイトはない。ECサイトとSNSを連動させるなど、オンライン上でブランドストーリーを伝えていく点で、by meはまったく新しい事業といえる。

 by meのECサイトは、ベンダーと試行錯誤しながらShopify Plusで構築された。伊東氏は、「型はあるものの、アプリを組み合わせてアレンジを加えられる点でぴったりだった」と話す。

 その構築にあたって、伊東氏が注力したのが、顧客目線の仕組み作りだ。

 by meでは、9種類のエッセンスから香りを自由に作れる「My Blend」、11種類のエッセンスから顧客に合う香りを提案する「Select Blend」の2パターンが用意されている。複数の種類の中から選ぶ必要があるからこそ、顧客が楽しく購入できるよう導線を緻密に作り上げた。

 たとえば、AIによる診断。「香りにこだわりたい」と考えている顧客にも、その程度は異なる。自分ですべて選びたい場合もあれば、良い組み合わせを見つけられない場合もあるだろう。そのため、Select Blendでは、顧客のライフスタイルやパーソナリティを深掘りする質問を投げかけ、回答をもとにAIがそれぞれに合った香りを三つ提案する。

AIによる診断画面
クリックすると拡大します

 診断終了後にも細かい仕掛けがある。AI診断のページから、商品ページに戻ると、提案された商品に「★」マークが付くようになっている。

提案された商品に「★」マークが付く
クリックすると拡大します

「せっかくAI診断を利用しても、いざ購入するときに提案された商品を忘れてしまうかもしれませんよね。顧客がby meのECサイトにおいて、どのような導線で商品を購入するのか。実際に顧客が通る購入導線を繰り返し辿っていく中で必要だと感じた機能を追加していきました」

 ECサイト一つとっても、伊東氏の持つ顧客目線のこだわり、感性が光るブランドだ。

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーライター

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://eczine.jp/article/detail/12773 2023/05/24 07:00

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2022年8月30日(火)10:00~16:10

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