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ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

ECzine Day 2022 August レポート(AD)

リピート率70%のDERMED、経由売上2.5倍のサカゼン 自社アプリ運用を軌道に乗せる秘訣を伝授

 生活者の多くが日常的に活用しているスマートフォン。企業・ブランドは、このもっとも身近な顧客接点をどのように活用し、コミュニケーションを図るべきなのだろうか。アプリ活用はその選択肢のひとつであり、顧客に支持され選ばれる企業・ブランドの多くが現在注力している領域だ。すでにアプリ経由で商品を購入した顧客のリピート率が70%を記録する事例も存在し、強固なつながりを作る有効な手段と言えるだろう。2022年8月30日開催の「ECzine Day 2022 August」にて、株式会社ヤプリ マーケティング部コミュニケーショングループの神田静麻氏と、新規事業開発室の和田理美氏が登壇。これまでに700以上のアプリ構築を支援してきた立場から、ECとアプリの親和性の高さについて解説した。

ブランドビジネスはLTV思考へ コアファン育成にアプリが活きる

 ノーコードでアプリ開発を実現するプラットフォーム「Yappli」を提供するヤプリ。企業・ブランドが利用する管理画面や、顧客が触れるフロント画面の使いやすさを追求することで多くの支持を集め、2022年1月時点で累計ダウンロード数1億を突破。業種業態を問わず、幅広い活用が進んでいる。

「Yappliには豊富なテンプレートが用意されており、エンジニアのコーディングなしにドラッグ&ドロップでブランドの世界観を表現したアプリ開発が可能です。カスタマイズの自由度もあり、管理画面で追加したい機能を可視化しながら画面構築をすることもできます。もちろん、開発したアプリはiOS、Androidのどちらにも対応可能です」(神田氏)

株式会社ヤプリ マーケティング部コミュニケーショングループ 神田静麻氏

 現状、すでにさまざまな企業・ブランドがアプリの開発・運用を行っているが、「EC・小売においては、ポイントカードを搭載した販促ツールとして活用されるケースが非常に多い」と語る神田氏。実店舗・ECの体験をシームレスにする上で欠かせない存在になりつつあるアプリだが、神田氏は今回「とくにECとの親和性を強調したい」と言う。その理由として、次の3点をあげた。

  1. 生活者の誰もがスマートフォンを所持する時代。環境整備をせずとも、新たなサービスが提供できる
  2. 生活者は、すでに動画視聴、SNS利用などでウェブブラウザよりもアプリ経由での行動が多い。1日あたりのスマートフォン接触時間は平均約4時間にのぼっている
  3. コロナ禍により、急激にライフスタイルが変化。リモート・非対面・非接触の需要増加とともにデジタル接点の必要性が高まり、アプリ経由でアクションするハードルが低下している

 とくにブランドビジネスは、近年LTV思考への移行が顕著だ。アプリは日常的に顧客と接点を持ち、自然な形で関係の深化やリピートの促進ができるため、購入頻度やLTVの向上に取り組む上でも有効な策のひとつと言える。しかし、ウェブサイトとアプリの使い分けといったノウハウがない企業・ブランドにとっては、顧客へどのようなアプローチを行うのかなど、運用面での課題も気になるところではないだろうか。神田氏は「双方の長所を活かす、つまり『共存』の考えかたが非常に重要」とした上で、こう続ける。

「アプリは、顧客のスマートフォンのホーム画面に常にアイコンが表示され、ワンタップするだけで企業・ブランドの世界とつながることができるツールです。アクセスのしやすさを武器に、コアファン向けの深い情報をお届けするとより成果をあげることができるでしょう。

 ただし、新規顧客にはアプリダウンロードのハードルが存在します。よって、ウェブやSNSなど慣れ親しんだチャネルで認知度向上や集客を図り、獲得した顧客と深くつながる目的でアプリを利用することをお勧めしています。実際にこうした活用をするためにYappliを導入する企業・ブランドも増加している状況です」(神田氏)

 獲得した新規顧客を継続顧客、ひいてはコアファンに育てていく必要性について、神田氏はパレートの法則を例にあげながら、次のように説明する。

クリックすると拡大します

「この図のとおり、コアファンは企業・ブランドの売上に非常に大きなインパクトをもたらします。こうした特徴に目を向け、当社はアプリという手段を使ってコアファンの育成を強化していただきたいと考えています。

 アプリには、コアファンの育成に取り組む上で3つのメリットがあります。ひとつめは『購入率があがる』こと。ウェブと比較してカート追加数が2.5倍に上昇することが当社の調査で明らかになっています。ふたつめは『再訪につながる』という点です。ウェブと比べ、再訪率が2倍になるという結果が出ています。これは、企業・ブランドや商品・サービス名をウェブブラウザで検索して訪問するよりも非常にシンプルなフローであることが理由です。3つめは『ファンが増える』こと。プッシュ通知などで企業・ブランドが発する多くの情報と接触する機会が増え、共感・理解が進むことでウェブと比べて購入額が2.7倍となっています」(神田氏)

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アプリ独自機能・コンテンツ配信が鍵に 化粧品・アパレル事例紹介

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この記事の著者

景山 真理(カゲヤマ マリ)

フリーランスのライター。EC店舗、タウン情報誌制作会社、マーケティング支援企業などへの勤務経験を経て、ウェブメディアや雑誌をはじめとする紙媒体のライティングの仕事をしています。専門領域はデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、ECのセールスメルマガ、仕事・働きかた、デジタルトランスフォーメーションです。 ウェブ●Mari Kageyama Writing Works

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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