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ECzine Academy(イーシージン・アカデミー)とは、自社ECのプロフェッショナルの育成を支援する講座の総称です。ECzine編集部が企画し、基本となる「2日でわかるEC構築・運営基礎講座」ほか、その時々のトレンドをいち早く学んでいただけるようテーマ別講座をご用意しています。

12月13日-14日にアーカイブ配信決定!

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

  • 前回のECzine Dayのセッションの様子をレポート記事でお読みいただけます。

  • 過去開催時のイベントテーマをまとめてご覧いただけます。

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ECzine Day 2023 Spring

2023年3月16日(木)10:00~16:10(予定)

「季刊ECzine」とは、年に4回、EC業界の重要ポイントだけをまとめてお届けする紙の雑誌です。ECの最新トレンドを取り上げた「特集記事」のほか、重要なトピックスに関する知識を上書き保存する「定点観測」、EC業界のニュースや記事を振り返るコーナーなど、自社のECビジネスを俯瞰していただく際のヒントになる内容が満載です。 ※諸般の事情により、2023年春号(vol.24)をもって休刊となります。

季刊ECzine

2022年冬号(vol.23)
特集「Social merges with OMO~垣根なきコマースを実現する発想とテクノロジー~」

「季刊ECzine」購読者なら
誌面がウェブでも読めます

季刊ECzine vol.22特集「Above and Beyond expectations!!~期待以上の体験を提供するテクノロジーとブランド~」

最重要接点で顧客と交流を深める 自社ECを新フェーズに 強みを武器に前進するアダストリア

 グッドコミュニティ共創を実現すべく、売場を開放。ECは「Entertainment Community」の時代に。 ※本記事は、2022年9月25日刊行の『季刊ECzine vol.22』に掲載したものです。

電子版(誌面)はこちらから閲覧できます。

 「GLOBAL WORK」「LOWRYS FARM」「niko and ...」など30を超えるブランドを有し、国内外に約1,400店舗を展開するカジュアルファッション専門店チェーンの株式会社アダストリア。同社は、2022年1月より他社ブランドへ公式ウェブストア「.st(ドットエスティ)」の売場を開放し、食品やキッチン・美容家電、コスメなど取扱商品の多様化を進めている。いわゆる「自社ECのオープン化」に着手した意図は、どのようなものなのだろうか。同施策により実現したいことや、地方にも展開を進めるOMO型店舗「ドットエスティストア」の今後の展望など、新時代の売場作りについて同社で執行役員 マーケティング本部長を務める田中順一さんに話を聞いた。

株式会社アダストリア 執行役員 マーケティング本部長 田中順一さん

販売員が魅力を翻訳 モールと異なる価値提供へ

 販売員の呼びかけを軸に店舗・ECの共通会員化を進め、すでに会員数1,400万人を突破するドットエスティ。2022年1月に開始した株式会社サンマルクホールディングスの「チョコクロ」や「鎌倉パスタ」の販売を皮切りに、4月にはシンガポール発のアパレルブランド「Love, Bonito」、ヤーマン株式会社の美容機器やスキンケアコスメ、シロカ株式会社が展開する家電「siroca」の取り扱いを開始。7月にはビューティセレクトショップ「Fruit GATHERING」も出店するなど、自社ECとしては新たな展開を見せている。

 同施策はともすれば「自社EC」という定義に変化が及ぶものと言えるが、田中さんは「ふたつの目的に沿って着手している」と語る。

「ひとつめの目的は、『ドットエスティ会員のアクティブ率向上』です。アダストリアはアパレルを主に展開する企業ですが、顧客によっては洋服をそこまで頻繁に購入しない方もいらっしゃいます。すると、顧客とのつながりが1回で途絶えてしまう可能性がありますが、取扱商品やカテゴリーの拡張により選択肢が増えれば『すでに会員登録しているドットエスティで購入しよう』と思っていただけるかもしれません。また、そうして来訪の機会が増えれば、『洋服が欲しい』と思った際にドットエスティに訪れていただける可能性が高まるのではないかと考えています」

 もうひとつの目的は、同社が中期経営計画のテーマとして掲げる「グッドコミュニティ共創」の実現に向けたものだと言う。

「これからは場の価値やノウハウを1社で独占するのではなく、さまざまな企業と手を組み、一緒にさらなる価値を生み出す『共創』の時代と言えます。他社と意見交換をすることで単独で事業を推進する以上のシナジーが生まれ、新たなアイディアにもつながるはずです」

 今回のオープン化は、ただ商品販売の場を提供するだけではない。ドットエスティ内に設けられた「ライブショッピング」のコーナーでは、取扱メーカー・ブランドの販売員や「中の人」とアダストリアの販売員が一堂に会する形でリアルタイム配信を行うなど、販売促進活動も共同で行っている。

「メーカー・ブランドの方は商品の良さやアピールポイントを熟知していますが、それらをただ伝えるだけでは購入につながりません。ドットエスティ会員の属性や顧客が求めていることをよく知る当社の販売員の視点から質問や紹介を加えることで、メーカー・ブランドの方には『新しい発見があった』と言っていただけています。当社としても、手を組むことで見えたものがすでにありますし、ゆくゆくは次の一手をともに考えていけるようになるのが理想です。オープン化はあくまでその第一歩と言えます」

 単なるモール展開とは異なり、自社ECの中で空白地帯となるカテゴリーを網羅しながらも事業の発展や共創の機会を生み、さらなる顧客体験の向上につなげる点が特徴と言えるドットエスティのオープン化。当然ながら既存の世界観を壊すことがないよう、メーカー・ブランドの選定時には定量・定性それぞれの視点から検討を重ねているそうだ。

「商品そのものの認知度や、ドットエスティの会員属性と合致しているかといった分析はもちろんながら、販売員にも『この商品をドットエスティで取り扱ってほしいか』といったアンケートを採るようにしています。

 当社は、店頭で働く販売員の力が大きな企業です。十人十色さまざまなキャラクターの販売員がいますが、彼らは世間一般に近い感覚を持ちながら接客を通して世の中のトレンドを把握しています。こうした販売員が『使いたい』『欲しい』と思えるかは非常に重要な視点です」

 また、実運用に目を向け「自社商品と同梱できるかどうかも選定時のひとつの基準としている」と田中さんは続ける。冷凍配送となる食品は対象外だが、基本的に他社商品は委託販売の形を取りアダストリアの倉庫から発送するため、メーカー・ブランドの垣根をまたいで購入してもそれぞれに送料がかかることはない。

「本格的なオープン化からはまだ半年足らずですが、同梱率も高い数値を記録しています。これは、顧客が求めていたラインナップを提供できていることの裏づけとも言えるでしょう。今後も喜んでいただける商材の開拓を進めていきます。

 また、売場を他社へ開放することについては、すぐに答えが出るものではないと思っています。2、3年ほど時間をかけて『これがドットエスティのオープン化だ』と断言できる形を見つけていく予定です」

この記事は、紙の雑誌『ECzine』に
掲載した限定公開の記事です。
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ブランドの集合体なら出店の幅が広がる

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この記事の著者

松岡 亜希(マツオカ アキ)

フリーランスのライター&エディター。出版社勤務を経て独立。雑誌、書籍、Webサイト、企業広報などさまざまな分野で活動中。● http://pubapart.com/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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