店舗マネジメントツール「はたLuck」を軸に、小売・飲食・サービス業の生産性向上を支援するナレッジ・マーチャントワークス(以下、KMW)は、三井不動産グループ(三井不動産、三井不動産商業マネジメントなど)が管理・運営する全国の「三井ショッピングパーク ららぽーと」や「三井アウトレットパーク」など、約40の商業施設で働く約10万人のショップスタッフに「はたLuck」を導入することを発表した。
数百のショップが入るショッピングセンター(以下、SC)では、主に「ショップスタッフの入退館管理」や「情報共有」において次の課題を抱えていた。
入退館管理
ショップスタッフへは、従業員証を個別に発行していたが、発行に必要な申請は紙ベースで行われており、従業員証を発行する手間や、発行までのリードタイムがかかっていた。特に、ショップスタッフは入れ替わりも頻繁にあり、入退社にともなう従業員証の管理や棚卸しも、煩雑になっていた。
情報共有
ショップスタッフと、SCを運営するオペレーションセンターを直接つなぐ情報共有手段がなく、キャンペーン情報や緊急時の連絡などの情報は、各ショップの店長までにしか届けられていなかった。ショップスタッフは、店長から共有を受けるか、アナログな掲示板への貼り出しや従業員向けポータルサイトを能動的に見にいかない限り、最新の情報を得る手段がなかった。さらに、SCに来店する消費者とのタッチポイントであるショップスタッフに、正確かつ最新の情報が共有されないことは、お客様満足度(以下、CS)、従業員満足度(以下、ES)双方の向上の障壁になっていた。
上記の課題を解決するべく、三井不動産グループの商業施設で働く約10万人のスタッフへ、働きやすい環境と豊かなコミュニティを創出する「三井ショッピングパーク Staff Circle」の取組みが立ち上がり、実現するためのデジタルツールとして同マネジメントツールの導入が決定した。
三井ショッピングパーク Staff Circleとは
同ツールを活用し、三井不動産グループの商業施設で働く約10万人のショップスタッフ1人ひとりへ、ソフトとハード両面からさまざまなサポートやサービスを提供し、働きやすさと働きがいを向上させる取組み。
主なサポートやサービス
- リアルタイムな情報伝達・共有による円滑なコミュニケーションの実現
- ショップ運営の生産性向上をサポート
- 従業員証のデジタル化
- スタッフ向けの特典・福利厚生サービスの拡充
- オンライン配信による研修や自己啓発サポート
2020年9月から実施された実証実験では、店舗・ショップスタッフの登録率およびログイン率は高い水準で推移し、円滑にアプリが利用されていることがわかった。ショップスタッフ個人にアプリが付与されることにより、これまで掲示板やポータルサイトを通して周知していた情報が、より確実・迅速にショップスタッフ個人に伝達できるようになった。
さらに、ACALL社の提供するWorkstyleOSと連携し、同ツールを入館証として活用できる機能を新たに開発し、アプリ上のQRコードでの入退館が実現。ショップスタッフとしてSC内に入館しているときにのみ、オペレーションセンターからのお知らせやマニュアルを閲覧できるよう制御することで、セキュリティ面での懸念も担保することが可能となった。今後はSC運営における新しい従業員管理、業務効率化ツールとして外販も進めていく予定とのこと。