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ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

ECzineニュース

外貨決済サービス、懸念点もあるが利便性向上に期待し7割以上が利用したいと前向きな回答/ペイオニア調査

 デジタルコマースの世界的パートナーであるPayoneer Inc.の日本法人、ペイオニア・ジャパン(以下、Payoneer Inc.とあわせて「ペイオニア・グループ」)は、海外B2Bビジネスを行っている企業の社長、役員・部長クラス(一般社員以外)を対象に調査を実施した。

 同調査結果の詳細は、次のとおり。

銀行以外の外貨決済サービスのメリット

 B2Bビジネスを行っている企業の社長、役員・部長クラス1,017名に、銀行以外の外貨決済サービスを利用するメリットをたずねた。

 「銀行以外の外貨決済サービスを利用することのメリットは何だと思うか?(複数回答可)」と質問したところ、『通常の銀行手続きよりも手数料を抑えられる(41.5%)』と回答した人がもっとも多く、次いで『自分で海外口座を開設する手間が省ける(41.2%)』『現地法人を設立しなくても済む場合がある(38.0%)』と続いた。手間や費用を抑えることができることがメリットとして主に挙げられた。

銀行以外の外貨決済サービスのデメリット

 「銀行以外の外貨決済サービスを利用することのデメリットは何だと思うかか?(複数回答可)」と質問したところ、『業者によって取り扱っている通貨やサービスが異なる(32.5%)』と回答した人がもっとも多く、次いで『サービス申し込み手続きが面倒な場合がある(30.7%)』『対応していない国や取引商材がある(30.3%)』と続く。そのサービスが対応している範囲内で収まらない場合に不都合が生じる可能性があることが、デメリットとして挙げられた。

 続けて、「デメリットを踏まえたうえで、銀行以外の外貨決済サービスを利用したい(利用し続けたい)と思うか?」と質問したところ、7割以上が『かなり思う(27.6%)』『少し思う(49.0%)』と回答。デメリットもありつつ、7割を超える経営者が利用したい(利用し続けたい)と回答したことから、メリットのほうが大きいと考えられる。

7割以上が「利用したい」、2割弱が「検討したい」と前向きな意思が

 「海外取引先からの代金の受け取りで、銀行以外の外貨決済サービスを利用(検討)したい(利用し続けたい)と思うか?」と質問したところ、『積極的に利用したい(22.3%)』『条件次第で利用したい(50.5%)』『利用するか分からないが検討はしたい(18.9%)』『利用も検討もしたいとは思わない(8.3%)』という結果に。7割以上が「利用したい」と回答し、加えて2割弱が「検討したい」と回答した。

 そのように思う理由についてもたずねたところ、可能性の拡大や利便性の向上を期待している様子がうかがえる。

  • 可能性が拡大する(40代/男性/神奈川県)
  • 利便性が高くなりそうだから(40代/男性/大阪府)
  • 特に海外法人顧客との少額な取引の場合、銀行経由の支払いよりも外貨決算サービスを利用した方が支払いが大変早く、支払先を登録しておけば支払いが銀行経由とは桁違いに簡単だから(60代/男性/富山県)
  • メリットとリスクを整理して検討したい(60代/男性/東京都)

理想的な外貨決済サービス

 扱っていてほしい通貨としては、ドル・円・ユーロが上位に挙げられた。

 また、外貨決済サービスでどのようなサービスがほしいかを具体的にたずねたところ、外貨の一元管理システムや、決済手段の柔軟性を求める声が多く挙げられた。

  • 複数の外貨を一元管理したい(40代/男性/東京都)
  • クレジットカードで決済できるサービスも利用可能(40代/男性/東京都)
  • 手数料や為替の一番良いものをタイムリーに選択できる(50代/女性/東京都)
  • 決済状況がリアルタイムでわかる(50代/男性/大阪府)
  • 手数料を抑えたい(50代/男性/愛知県)

円安による影響とその対策

 「海外取引において円安の影響はどの程度現れているか?」と質問したところ、『かなり影響が出ている(51.3%)』『少し影響が出ている(40.1%)』『特に影響は出ていない(8.6%)』という結果となった。9割以上が円安の影響を感じていることがわかった。

 具体的にどのような影響が出ているかをたずねたところ、次のような回答が寄せられた。

  • 日本円での金額の落差が激しいので、部品供給をストップせざるを得ない状況が起こっている(30代/男性/東京都)
  • 為替差益が想定を超えている(40代/男性/大阪府)
  • 材料が高騰して、取引先を変更せざるをえない(40代/男性/山口県)
  • 想定利益にブレが出る(40代/男性/埼玉県)
  • 輸出量の増加に伴う収益向上(50代/男性/福岡県)

 輸出によって利益率が上がっている企業がいる一方で、材料を輸入している企業は、原価コスト上昇に苦しんでいる様子がわかる。

 「円安の影響に対して何らかの対策を行っているか?」と質問したところ、6割弱が『既に対策をしている(59.6%)』と回答。具体的な内容は次のとおり。

  • 為替予約(30代/女性/東京都)
  • 社内のコストカットと仕入れする物の再検討(30代/男性/岩手県)
  • 輸出分野でカバーしつつ、外貨で極力やり取りしている(40代/男性/神奈川県)
  • 現地通貨決済への移行(40代/男性/東京都)
  • 製造事業場の国内回帰(50代/男性/奈良県)

 材料を仕入れるのにコストがかかるために、仕入れ物の再検討や仕入れ先の変更などを行っていた。為替変動の影響を受けずに取引を行うために為替予約を行っていたり、決済手段を変更したり、社内でのコストカットを検討したりと、さまざまな対策が講じられていることが判明した。

調査概要

  • 調査実施期間:2022年11月22日(火)~2022年11月24日(木)
  • 調査の対象:ゼネラルリサーチ社登録モニターのうち、海外B2Bビジネスを行っている企業の社長、役員・部長クラス(一般社員以外)を対象に実施
  • 有効回答数:1,017人
  • 調査方法:ゼネラルリサーチのモニターを利用したウェブアンケート方式で実施

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