変化する販売、問われるROI データドリブンな環境づくりへ
堀 当社では、ECのデータはDomoでダッシュボード化しています。やはりECは施策から売上まで一連の流れが早く、データもすぐに上がってきますよね。データドリブンなビジネスを行っていくうえで、ECでマーケティングの高速なPDCAを回していくことは、とても参考になると思います。
大崎 当社にはさまざまなECサイトがあるのですが、広い視野でECを見れば、音楽業界は課金形式のライブ配信が流行しています。当社ではオンライン・ライブハウスとして「LIVEWIRE」というサービスを提供し、アーティストのライブ配信を行っています。すでにニーズがあることがわかっていますし、ライブ配信だけでなく当社で運営するYouTubeチャンネルと連携してオリジナル動画を投稿するなど、さまざまな取り組みを行っているところです。将来的には、これらライブ配信での成果や、サブスクリプションの再生数、物販の売上データなどを掛け合わせることで、さらにデータドリブンを加速させていければと思っています。
堀 ライブと言えば、化粧品業界ではライブコマースがブームで、とくに中国では日本よりも活発です。ECに限らず、リアルな店頭で商品の価値を感じていただくためにも、動画を活用したコミュニケーションへ積極的な投資を加速させています。
従来は、あるプロモーション施策を実施し、PV等の成果と、売上への貢献を示すことが私たちの仕事でした。しかし、コミュニケーションや販売の場がデジタルに移行していることから、ますますROIが問われていると感じています。データドリブンな取り組みで、売上やブランド価値向上に貢献していくためにも、必要なデータをきちんと取得することと、その分析結果がわかりやすく視覚化されることは重要ですよね。
大崎 わかりやすく言うと以前は、マスメディアに広告を出した結果、CDが何枚売れたといった粒度でしかマーケティング施策の成果が見えませんでした。それがデジタル化により、たとえばSNS広告に出稿したらこれだけのエンゲージメントが出たといった、1施策ごとのデータが取得できるようになりました。前回の数値と比較した結果、今回の目標はこうしようと、数値目標を掲げて実行できるようになったのは良いことだと考えています。
対談を終えて
堀 今日は、実際のダッシュボードを差し支えない範囲で見せていただきありがとうございました。Domoの活用やデータドリブンにしていくことは会社にとっても必要なことだと信じ、頑張ってやっていこうと思っているのですが、さまざまな障害があって心が折れそうになることもあります。同じようにDomoの活用や、アナログに強みがあった企業でデジタル化に取り組んでいらっしゃる大崎さんとお話しできて、励まされました。
大崎 堀さんが作成された画面を拝見し、また意見交換もさせていただいて、もっと頑張らなければいけないと刺激を受けました。マーケティング部門として、Domoの使いかたやデータの解釈のしかたなどについて、社内のほかの部署のメンバーから頼りにしてもらえるのはやりがいがありますよね。すでに、施策や売上の数字がDomoを活用することで伸びていますが、これからもますます活用し、社内の数字意識を高めていきたいと思います。