活用のポイントは「世界観」と「商材の向き不向き」
不向きな場合はハッシュタグ数を指標に
では、Instagramを実際に活用しようと思ったときには、どのような点に気をつければいいのでしょうか。Instagramがもつ特徴とあわせて解説していきます。
ポイント1)世界観
今までウェブマーケティングやFacebook、TwitterなどのSNSマーケティングを担当してきた方がいちばん苦戦するのが、Instagramならではの「世界観」です。
ビジュアルでの訴求がベースとなるInstagramですが、広告バナーのようなクリエイティブはもってのほか。カタログ用に撮影された写真でも、Instagramの世界では受け入れられないケースが多々あります。逆に、アパレルのショップスタッフや学生インターンのように、Instagramを普段使いしている担当者が運営しているアカウントの方が、多くのファンを抱えている場合もたくさんあります。
ですので、アカウント運用を考えるときにはまず、ファンが多いInstagramのアカウントがどのようなクリエイティブを投稿しているかを参考にしてみるのがいいでしょう。
ポイント2)フォロワー獲得に向いているかを見極める
商品自体がいわゆる「インスタ映え」するような場合は、そうでないケースよりもファンを集めるハードルが低くなる、というのは想像にたやすいでしょう。また、商品の種類が少なく毎日の投稿に変化をつけるのが難しいアカウントも、ファンを集めるのは難しいかもしれません。
つまり、消費者がフォローしようと思うモチベーションは、定期的に投稿されるアカウントの情報を受け取り続ける利点があるかどうかということです。商品点数が多く商品の入荷も頻繁で、フォローすることで常に最新の商品情報を得られるファストファッションなどは、消費者がフォローすることのメリットを感じやすいケースでしょう。
ですがそのように考えていくと、フォロワー獲得だけをKPIにするのはなかなか苦しい、と感じる担当者の方もいるのではないでしょうか。
そこでもうひとつ、追うべき指標としてご紹介したいのが、自社ブランドや商品の口コミ数です。具体的にいうと、ハッシュタグの投稿数を追っていくのがわかりやすいかと思います。
消費者からの口コミや、自分たちの関連商品にまつわるハッシュタグを増やすことができれば、自分たちのアカウントにフォロワーがついていなくても、多くのユーザーにブランドや商品の情報を届けることができます。
Instagramの活用に近道はありません。ファンを増やすのも、口コミを増やすのも地道で継続的な施策の積み重ねが重要です。