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ネットショップのための運用型広告講座

自社にとって適切なCPA、ROAS設定できていますか? 販売形態別に見る、目標の定めかた

 アナグラムさんによる、ネットショップのための運用型広告講座です。第3回は、販売形態別の目標の定めかたをお届けします。

 こんにちは、アナグラムの森野です。ネットショップのための運用型広告、その活用方法を紹介していく本講座。連載第3回の今回は、販売形態別の目標の定めかたについてご紹介します。

はじめに

 目標の設定は、プロモーションの成否を左右する、非常に重要な要素です。広告をはじめて実施する際は、どんな媒体や配信手法で展開していくかに走りがちですが、まずは土台となる目標が適正であるかを今一度吟味してから次のステップへ進むことを強くお勧めします。

 目標でまず必須となるのが、連載第1回でも少し触れた「成果地点」と「成果数値」。ECの場合は成果地点が商品購入となる場合がほとんどですが、問題は成果数値。赤字が出ないよう、成果地点1件あたりにつき支払える広告費の上限を設定するのが一般的ですが、リピートのあるなし、カート1件ごとの売上額の変動如何によっても、適切な成果数値の出しかたは変わってきます。

 まずは以下にて、成果に使う指標についておさらいしていきましょう。

CPAとROAS

 広告費を使ってネットショップを販促する際に使われる、代表的な成果指標が、CPA(シーピーエー)とROAS(ロアス)です。把握済の方は読み飛ばしてください^^

CPAとは

 CPAとは、Cost Per Action(Cost Per Acquisition)の略で、コンバージョン1件を獲得するのにかかったコストー―つまりは広告費です。ネットショップの場合、コンバージョンは購入1件を指すことがほとんどです。

 たとえば、広告費20万円で20件の購入数だった場合、CPAは1万円となります。ひとつの購入を得るために、1万円の広告費投資を行った計算になりますね。計算が明快なため、さまざまなウェブプロモーションで愛用されている指標です。

ROASとは

 ROASとは、Return On Advertising Spendの略で、投資回収率とも言われます。読みかたはロアス。ざっくり言うと、「広告経由で上がった売上」を「広告費」で割った数値のことで、下記の式で求めます。

 たとえば、売上が100万円で、その売上をあげるのにかかった広告費が20万円だったとすると、売上100万円÷広告費20万円×100で、この場合のROASは500(単位は%)ですね。1円の広告費が5円の売上を生んだ、投資額が5倍になったと言えます。

 計算式の登場人物に目を向けると、CPAが「広告費÷購入数」のカップリングであるのに対し、ROASは「売上÷広告費」のパートナー関係となっています。購入数か売上か、CPAとROASの大きな違いはここにあります。

  CPA
[しーぴーえー:Cost Per Acquisition]
ROAS
[ろあす:Return On Advertising Spend]
詳細 コンバージョン1件あたりの獲得単価 広告費1円あたりの売上割合
計算式 広告費÷コンバージョン数 売上÷広告費×100
広告費100万円、コンバージョン数100個の場合、
100万円÷100個=CPA¥10,000
広告費100万円、売上300万円の場合、
300万円÷100万円×100=ROAS300%
向いているサイト
  • 会員登録・予約申込・資料請求など、オンラインだけで購買が完結しないサイト(例:転職、不動産、ウエディング)
  • 商品が1種類だけのサイト
  • 複数商品を同一価格で販売しているサイト
価格帯の異なる多品目商品を販売しており、オンラインだけで購買が完結するサイト

 上表のように、お客さんがカートに入れる金額がほぼ全員同じ場合はCPA、お客さんごとに異なる場合はROASでの計測が適しています。10万円のパソコンを買う人もいれば1,000円のスマホケースを買う人もいる、みたいなお店はROASですね。単品通販はCPA、多品目通販はROASが基本ですが、単品通販でもキャンペーンやセールによって不定期&頻繁に金額が変動する場合は、CPAよりROAS計測のほうが向いているかもしれません。

 なお、仮に多品目通販でも新規の顧客数を増やすことが最重要ミッションであるなら、成果地点を新規顧客登録、成果指標は「広告費÷新規顧客登録」から出したCPAを重要業績評価指標とおくべきでしょう。「新規顧客数を増やす」という目的に対し、いくら投資してどれぐらいのリターンがあったのか、を正確に把握し、適切な投資額でしっかり新規顧客登録を伸ばしていくことができます。

販売形態別の目標数値の定めかた

 CPAとROASの復習が済んだら、いよいよ販売形態別に目標数値の定めかたを見ていきましょう。

 今回は、販売形態を大きく3つに分類。(1)買い切り型、(2)リピート型、(3)多品目型です。例えるのなら単品通販でリピートがあまり望めない場合は(1)買い切り型、リピートが望める場合は(2)、多品目の場合は(3)といったイメージです。

 まずは、自分のネットショップがどのタイプかイメージしてみてください。

商品数 リピート タイプ
単品 あまり望めない (1)買い切り型
単品 望める (2)リピート型
複数 (3)多品目型

 ある程度、販売形態のアタリがついたら、いよいよ各タイプごとに、どのように目標の成果数値を設定していくべきかを見ていきましょう!

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この記事の著者

アナグラム株式会社 運用型広告エキスパート 森野滋郎(モリノ シゲロウ)

編集者、商社マン、ECサイトマネージャーを経て、運用型広告の世界へ。現職ではプレイングマネージャーとして、広告運用とコンサル、チームマネジメントを行いながら、顧客課題を最短距離で改善する。ボトルネックの見極めと成果にコミットする運用が信条。アナグラム株式会社2015年MVP受賞。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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