フィリピン、タイ、インドネシア、インドの4ヵ国で展開
――まずはPriceprice.comについて教えてください。
価格.comと同じく、商品の価格比較をメインとした購買支援サイトです。価格.comの海外版だと思っていただければ、わかりやすいかと思います。
現在の対象国はフィリピン、タイ、インドネシア、インドの4ヵ国。2011年12月にフィリピンでサイトを立ち上げ、そこからタイ、インドネシア、インドの順で展開しています。取り扱い商材は家電やガジェットをメインに開始し、現在では車・バイク、ファッション、ビューティーに加え、国によってはクレジットカードのような、金融系の商材も取り扱っています。
――各国の状況はいかがですか?
2016年8月に、展開する4ヵ国合計での月間利用者数が1,000万人を突破し、その後も伸びています。最も多いのがインドネシアで約360万人、その後はインド、フィリピン、タイと続きます。中でもインドはサイト立ち上げから日が浅く、今後も伸びる余地が大きい。その他の3ヵ国は、ある程度人口に比例したトラフィックになっています。
トラフィックの内訳で目を引くのは、スマホ比率の高さです。国によって異なりますが、一番多いインドネシアで約80%と、全体の約60~80%程度がスマホからのトラフィックです。2014年ごろのスマホ比率は10~20%程度でしたが、毎年20%ずつ増加し現在に至ります。
さすがに最近は上昇ペースが落ち着いてきましたが、それでもスマホ比率が日本に比べるとかなり高い。日本の価格.comのスマホ比率は、50%強といったところですから。PCを使っていたユーザーがスマホに流れているのではなく、若年層がPCを経由せずに、いきなりスマホを持ってWebを見始めているからでしょう。
――御社のサイトだけでなく、現地の環境がそうなっていると?
そうです。スマホのOSについても特徴があり、日本だとiOSのシェアが約50%ですが、対象国ではAndroidが約80%を占めます。iOSのシェアについては、タイだけ若干高く約20%ありますが、その他の3ヵ国では5%未満です。iPhoneは価格が高く中古でも日本円で3~4万円はしますので、欲しいけど買えない憧れの製品といった位置づけです。Priceprice.comでも、中古品の人気は高いんですよ。
AndroidだとSamsungのGalaxyなどが人気なのですが、日本で展開しているSシリーズのようなハイエンドモデルよりも、Jシリーズのような安価なエントリーモデルに、人気が集まっています。