SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

最新イベントはこちら!

ECzine Day 2024 June

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

EC関連企業の財務状況をきまぐれにチェック

10/21に上場!業界情報を有料で提供するユーザベースのビジネスをチェック

10月21日に上場するユーザベース(3966)のビジネスを見てみよう。

業界情報を有料で提供するユーザベースが10月21日に上場

 ユーザベースの設立は2008年。「経済情報で、世界をかえる」というミッションを掲げているように、一言でいえば、企業・業界情報を有料で提供する企業である。

 同社は共同経営者体制を敷いているが、2トップはいずれもスイス系のUBS証券出身。「企業や経済の情報はあふれるほどあるが、M&A(企業の買収・合併)などを手がけるなかで、本当に必要な情報を集めるのに苦心した。それなら私たちが提供しようと独立、会社を立ち上げた」(梅田優祐社長・共同経営者)

 当初は決算書や有価証券報告書などの情報と決算分析、業界の動向といった限られたコンテンツの配信だったが、その企業・業界情報データベース「SPEEDA」のリリースは、09年5月である。

https://www.uzabase.com/speeda/

 ビジネス対象は金融機関やコンサルティング・ファーム、M&A関連企業など。有償の契約数は「ID契約数」として開示。契約数は年々増加しており、それが上場に結びついたわけだ。

 同時にコンテンツの充実も推進。上海、香港、シンガポール、スリランカに進出するなど、企業・業界情報のリサーチ拠点も拡大。現在は、海外の未上場企業のデータも収集しており、上場企業も含めれば国内外380万社以上のデータが、「SPEEDA」を通して閲覧できる。

 「SPEEDA」には分析・検索機能もついており、ワード、エクセル、パワーポイント、PDF形式などでのダウンロードも可能。企業概要、財務諸表、業績推移などをグラフ化した資料冊子も30秒程度で自動に生成することができる操作性も実現している。

 ユーザベースは、BtoBと言える「SPEEDA」事業に加え、子会社でBtoCの「NewsPicks」事業も展開。90以上の国内外のメディアが配信する経済ニュースや独自に取材・編集したニュースも配信。会員は約150万人、うち有料会員はおよそ2万人である。

 15年12月期の連結売上高は19億1,506万円。ただし、「SPEEDA」事業にスポットを当てる意味合いから、単体ベースの数値で同社を分析してみた。

 売上高は11年度2億8,875万円が、15年度15億8,371万円とおよそ5.5倍の伸びである。それを支える「SPEEDA」契約ID数は、370から3倍強の1,183に伸長。13年度からは海外でも契約の獲得を実現している。

 ちなみに、16年6月現在では、国内1,256、海外137で合計契約数は1,393になっている。「SPEEDA」事業では、アナリストによる分析・リサーチ支援業務も手がけているが、単純に売上高と契約ID数で計算すると1ID当たり11年度は78万円。以後88万円、102万円、133万円という推移である。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
単体ベースの損益を1万円にたとえてみると

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
EC関連企業の財務状況をきまぐれにチェック連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

ビジネスリサーチ・ジャパン(ビジネスリサーチ・ジャパン)

1995年設立。代表・鎌田正文。週刊誌や月刊誌、経済誌などを中心に、金融・流通・サービス・メーカーなどの各分野から経済全般まで、幅広く取材・執筆。著者に『図解! 業界地図 2023年版』(プレジデント社)、『図解 これから伸びる企業が面白いほどわかる本 2012年版』(新人物往来社)、『図解 人気外食店の利益の出し方』(講談社+α文庫)、『[図解]儲けの秘密がよくわかる本』(PHP研究所)、『[図解]気になるあの会社の給料がわかる本』(PHP研究所)『取締役の値段 6: 社会インフラ関連業界 [Kindle版] 』『数字でわかる! あの企業・店舗が儲けている仕組み』など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事をシェア

ECzine(イーシージン)
https://eczine.jp/article/detail/3643 2016/10/18 08:00

Special Contents

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年6月6日(木)10:00~17:40(予定)

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング