『自分は良心的な消費者である』が過半数 欧州の消費動向
サステナビリティやSDGsなどの取り組みで日本より先行する、欧米についてはどうだろう。
「ヨーロッパについては、『CONSCIOUS CONSUMER(コンシャスコンシューマー)』という言葉がひとつのキーワードとなっています。サステナブルやエシカル(倫理的)な消費を心がけ、環境への配慮などを重視する層のことです。ある調査によればヨーロッパの56%の消費者が『自分はコンシャスコンシューマーである』と回答しています[1]。『2022年ペイパル海外通販レポート』でも、英国の3分の2の消費者は持続可能な生活スタイルを求め、イタリアの約6割の消費者が社会的に害のない良質な商品により多く支出することがわかりました。ヨーロッパに向けて販売する際には国を問わず、このような消費者の姿勢を考慮する必要があるでしょう。
アメリカについては、越境ECで購入するカテゴリの第2位が『おもちゃ・ホビー』となっており、非常に興味深いです。コロナ禍のロックダウン時に、ペイパルの日本の加盟店様のアニメグッズなどがよく売れていました。日本のアニメのようにクオリティの高いものが、アメリカの消費者から高い評価を受けていることがわかります。トイジャンルを取り扱う事業者様は、アメリカ市場を販売先として検討するのもひとつの選択肢と考えられます」
最後に、越境ECを検討する、またすでに取り組んでいる日本の事業者に対し、メッセージをもらった。
「ペイパルがご支援できることは大きく3つあると考えています。ひとつは、日本のみならず海外に販路を広げビジネスを拡大していこうとする際に、ペイパルをご活用いただくとペイパルが持つ世界の約4.3億人のユーザーベースにアプローチすることが可能になります。ふたつめにペイパルを導入いただくことで、国や地域ごと異なる現地通貨や決済手段に都度対応するのではなく、ひとつのプラットフォームで済ませることができます。3つめに、不正決済への対応です。ECが成長するとともに、不正が伸びており世界的に深刻な問題となっています。2021年だけで200億米ドルの不正取引による被害が出ていると言われています[2]。ペイパルは24時間365日決済取引をモニタリングしており、AIなどを活用して毎月10億件以上の取引を安全に処理しています。また、消費者・事業者様双方にプロテクション制度を設けており、万一何か起きてしまった場合でも一定の条件を満たせばペイパルが保証しますので、安心してご利用いただけます。
今回のレポートは、海外に目を向けるうえで興味深いインサイトが多数見つかると思います。海外進出の第一歩として、どの国や地域がふさわしいのかのヒントを見つけていただければと思います」
海外への販路拡大を考えるヒントに「2022年ペイパル海外通販レポート」
世界の14市場を対象に実施した越境ECにまつわるヒント満載のレポートです。海外へと販路を広げ、ビジネスを拡大したいEC事業者の方はぜひダウンロードの上、どの国・地域にビジネスチャンスがあるかをチェックしてみてください。ダウンロードは「2022年ペイパル海外通販レポート」サイトから。
[1] European Commission, New consumer survey shows impact of COVID-19.
[2] Statista、Value of e-commerce losses to online payment fraud worldwide in 2020 and 2021、2021年11月