リユース

　リユースとは、一度使用したものをゴミとせず、その後も繰り返し使うことである。類似の言葉にリサイクルがあるが、リユースは使用済みのものをそのまま使用するのに対して、リサイクルは使い終わったものを再資源化することを指す。

　ゴミの発生を抑える環境活動としても注目されてきたリユースだが、ECサービスの発展にともない、リユースの価値はさらに高まっている。ECサイトや「メルカリ」など、CtoC（C2C）フリマアプリ上での中古品やリユース品の販売が一般化したためだ。需要と供給のマッチングがウェブサービスやアプリを通じて従来よりも簡単になり、取引に伴う消費者の負担も減少していることから、リユースを前提としたECサービスの提供はSDGsやESG、CSRなど、ソーシャルグッドな施策としても評価されている。

　リユース品や中古品取引の場は、オフラインからオンラインに移行しつつあり、シェアリングエコノミーのような市場も活性化している。一つの商品を複数人で長く使い続けるという消費のあり方は今後も加速し、広く定着していく可能性が高い。日本では少子高齢化や物価上昇にともない、消費意欲の減退も顕著であるため、安価に良いものを手に入れられるリユース市場は消費者にとって魅力的であると考えられる。