お小遣いのキャッシュレス化でお金の価値や知識を親子で学ぼう GVが運営する、クレジットカードや電子決済などのお金に関する情報メディア「まねーぶ」は、小学生の子供をもつ保護者477人を対象に、お小遣いのキャッシュレス化に関する意識調査を実施した。 同調査の結果は、次のとおり。
小学生の月のお小遣い額平均値 低学年499円、中学年954円、高学年1,142円 親が希望する使い道と実際の子供の使い道にギャップ
小学生の子供をもつ保護者に月のお小遣い額について調査したところ、低学年(1-2年生)では「0円(お小遣いなし)」が46.9%と半数近くを占め、次いで「~500円」19.9%、「~1,000円」15.0%となり、平均値499円だった。中学年(3-4年生)では「0円」が3割程度に減少、次いで「~500円」28.9%、「~1,000円」25.4%となり、平均値は954円。高学年(5-6年生)では中学年と同様に「0円」が3割程度だったが、「~1,000円」28.5%、「~3,000円」21.2%と金額が上がり、平均値1,142円という結果となった。
お小遣いの使い道については、実際の使い道1位は「お菓子・ジュース」286人、2位「漫画」149人、3位「おもちゃ」130人という結果に対し、親として希望する使い道の1位は「書籍(漫画以外)」191人、2位「文房具」178人、同率2位「お菓子・ジュース」178人となり、親子の意識にギャップが見られることがわかった。
お小遣いの使い方のルール
- 小学1年生から100円、今は2年生なので200円渡しています。足りない分は家の手伝いなどしてもらってバイト代として渡しています。(30代女性/子供学年:小学校低学年)
- 貯金箱を2個用意し、お小遣いをもらったら貯める用と使う用の貯金箱にそれぞれ分けることをルールにしています。貯める用の貯金箱に入れるお金は最低でももらった金額の10%と決めています。(40代女性/子供学年:小学校中学年)
- 使ったあとは必ずお小遣い帳を記入させます。お金は貯金箱に保管させ、管理は自分で行わせています。何に使ったかは必ず報告させ、出来ないと次回のお小遣いは無しと決めています。(40代女性/子供学年:小学校高学年)
お小遣いの渡し方「現金のみ」94%、「キャッシュレス」6% キャッシュレス派は利便性を重視
お小遣いのあげ方については、「現金のみであげている」94%、「キャッシュレスであげている(現金併用含む)」6%となり、お小遣いにキャッシュレス化を取り入れている家庭は少数だった。
現金派の理由として、1位「現金のほうがお金の重みがある」196人、2位「子供にキャッシュレスはまだ早い」149人、3位「キャッシュレスは使いすぎてしまう」37人と続き、現金への根強い安心感が見受けられる。
対してキャッシュレス派の理由として、1位「利用状況や履歴が管理できる」8人、2位「現金を用意する手間がない」7人、3位「現金を落とす・無くす心配がない」6人と続き、キャッシュレス決済の利便性からお小遣いに取り入れていることがうかがえる。
今後のお小遣いに「キャッシュレスを取り入れたい」家庭は3割弱
今後の子供のお小遣いにキャッシュレスを取り入れたいかについては、「取り入れたい」28.9%と3割弱にとどまり、「取り入れたくない」は71.1%という結果となった。
キャッシュレスを取り入れたい親の意見
- 今後は、現金よりもキャッシュレス決済の利用が多くなると思うので、使い方や便利さを知ってもらうために取り入れたいとは思う。ただ、使いすぎないようチャージ額だけは管理したい。(30代女性/子供学年:小学校低学年)
- 親が月の利用額を決めて、子供がそれ以上を使わないように管理をすれば問題はないと思う。手軽で便利なところと、それ故に使い過ぎてしまうという怖さを学んでみてもいいと思う。(30代女性/子供学年:小学校高学年)
- 簡単にお金を使えること、お金の重みが感じられなくなる事が懸念されますが、自己管理、セキュリティ意識、お金の教養がつくなどプラス面も考えて取り入れていきたい。(40代女性/子供学年:小学校中学年)
- セキュリティをしっかりすれば現金より心配なく(落としたり盗られたり)持たせられるので安心だと思います。Web上で利用履歴が見られるものだと何を買ったか親も確認できるのでいいと思います。(30代女性/子供学年:小学校中学年)
キャッシュレスを取り入れたくない親の意見
- 今後キャッシュレスは必要不可欠になっていくとは考えますが、小学生のうちは使いすぎの心配やお金を使ったという実感が湧かないと思うため、まだ早いと思います。(30代女性/子供学年:小学校中学年)
- お金はただの数字ではありません。汗水流して働いたお金です。現金を握りしめて買い物に行ってほしいです。また、計算の勉強になります。キャッシュレスは自分で働いて口座を管理出来るようになってからでも遅くないと思います。(40代女性/子供学年:小学校高学年)
- キャッシュレスは大人でも遣いすぎてしまうのに、子供がきちんと管理できるとは到底思えません。金銭教育は現金に限ります。算数の勉強にもつながりますから。(50代女性/子供学年:小学校中学年)
- キャッシュレスではお金の重みを感じず、ワンクリックで入出金されるので簡単にお金が手に入ると勘違いされてしまいそうで教育に良くないと感じています。(30代女性/子供学年:小学校低学年)
お小遣いをキャッシュレスであげているうち、キャッシュレスと現金の比率はおよそ半々 主に「スマホ決済」のほか「交通系IC」利用
お小遣いをキャッシュレスであげているうち、キャッシュレスと現金の比率(お小遣いの合計を100とした平均値)については、キャッシュレスが53.3%と現金よりも若干多いものの、およそ半々ずつという内訳だった。
お小遣いに利用しているキャッシュレスの種類では、「スマホ決済(QRコード・バーコード)」が10人であり、主に「PayPay」や「LINEPay」の決済サービスが利用されている。
次いで「電子マネー(交通系・流通系ICカード)」が8人と続き、「Suica」や「PASMO」といった交通系ICを中心に、「nanaco」や「WAON」など流通系ICの利用もみられた。
子供へのお小遣いにキャッシュレスを取り入れている家庭の意見
- 還元キャンペーンもあり、数あるキャッシュレス決済サービスの中でも利用できる店が多く、子供にも使いやすいためお小遣いとして渡しています。(20代女性/子供学年:小学校低学年/PayPay)
- たまに現金で渡すこともありますが、キャッシュレスは限度額に達すると使用不可になるので、困るのは私ではなく無駄遣いした子供になるし、キャッシュレス決済のセキュリティや紛失に関するリスクも教えています。子供なりにスマホの持ち歩きにはちゃんと気をつけているようです。(40代男性/子供学年:小学校高学年/LINEPay)
- 将来的にキャッシュレスが当たり前になると思うので利用方法を学習させるために渡しています。通学時に使用する定期券にお小遣いとして入金していますが、限度額があるので使いすぎませんし、現金をなくす心配もないです。(30代女性/子供学年:小学校低学年/Suica)
調査概要
- 調査方法:インターネット調査
- 調査期間:2020年8月28日~2020年9月3日
- 調査対象:小学生の子供をもつ保護者477人
調査回答者の属性(n=477)
- 性別:男性34.0%/女性66.0%
- 年代:20代6.7%/30代55.3%/40代36.1%/50代1.9%
- 子供の学年:小学校低学年(1-2年生)47.4%/小学校中学年(3-4年生)23.9%/小学校高学年(5-6年生)28.7%
- 職業:正社員41.9%/契約社員・嘱託社員0.6%/派遣社員1.3%/パート・アルバイト18.0%/フリーランス・業務委託4.0%/自営業・自由業6.7%/専業主婦(主夫)27.5%
- 世帯年収:100万円未満1.9%/100万円以上~150万円未満2.1%/150万円以上~300万円未満11.3%/300万円以上~500万円未満32.7%/500万円以上~700万円未満30.6%/700万円以上~1,000万円未満14.0%/1,000万円以上7.3%