沖縄ヤマトは、沖縄県を訪れる旅行客の便利で快適な観光の実現とホテルスタッフの業務負荷軽減を目指し、宿泊先のホテルから荷物の発送手続きが、スマートフォン上で完結できるサービスを開始した。サービス開始時は、沖縄県内のヒルトングループのホテルで利用することが可能。順次、沖縄県内のホテルなどに拡大していく予定となっている。
沖縄県を訪れる観光客の数は次第に回復しつつあるが、一方で、コロナ禍で減少した観光事業における労働力の確保は進んでおらず、沖縄県内ホテルのほとんどが深刻な労働力不足に直面しており、労働力の確保や業務の生産性向上が喫緊の課題となっている。
沖縄ヤマトはこれまでも、ヤマトグループのネットワークを活用し、沖縄を訪れる旅行客の荷物を、空港から宿泊先のホテルへ当日中に配送するサービスを提供してきた。
今回、宿泊先のホテルからお土産や手荷物などの荷物を発送する際の手続きが、スマートフォン上で完結できるサービスを開始。これにより宿泊者は、同サービス専用サイト内で必要事項を入力するだけで、手書きでの送り状作成が不要で荷物を発送することができるように。また、料金の支払いもオンラインで事前決済ができるため、宿泊先ホテルのフロントに荷物を持ち込むだけで、容易に発送することができる。
さらに、荷物のサイズ測定や運賃計算、料金収受などが不要となるため、ホテルスタッフの業務負荷軽減につながり、接客など本来注力すべき業務時間の創出に貢献する。
サービス導入のメリットは、次のとおり。
ホテルのメリット
- 利用者が提示する二次元コードを読み込むだけで、送り状が出力される。荷物の情報は利用者が登録しているため、サイズ測定や運賃計算は不要。
- オンラインによる事前決済で、受付時に現金などでの支払いの手間がなくスムーズに荷物を預かることが可能。
宿泊者のメリット
- サービス専用サイト内で配送先住所など必要情報を入力し、ホテルのフロントで二次元コードを提示するだけで容易に荷物を発送することができるため、手書きで送り状作成する手間が削減される。
- クレジットカードによるオンライン決済ができるため、フロントでの清算が不要に。
今後は、観光産業における DX 推進を物流面から貢献することを目指し、クレジットカード以外のキャッシュレス決済の追加や、旅行客が撮影した荷物の画像から自動でサイズ測定する機能の導入など、旅行客のより便利な発送体験の提供とともに、ホテルでの荷物の発送受付業務の効率化を図るとしている。また、ホテルに限らず観光施設などへも同取り組みを展開し、沖縄県の観光産業全体の生産性向上に寄与する考え。