みずほ銀行は、企業・自治体のアプリなどに決済機能を組み込むハウスコインサービスの提供に取り組んでいる。今回、ヤマト運輸が運営する「ヤマト運輸公式アプリ」と連携し、クロネコメンバーズのユーザーに対し、同アプリに組み込むかたちでコイン型QR決済サービス「にゃん Pay」の提供を9月12日より開始する。
近年、クラウドサービスやAPI連携といった技術の進展にともない、さまざまな企業や自治体が、顧客や住民に提供するアプリやウェブサービスに、決済をはじめとする金融サービスを組み込む流れが加速している。企業や自治体に置かれても、自らが提供するアプリなどに決済機能を具備し、ユーザーの利便性向上やマーケティングに活用したいというニーズが高まっている。
みずほ銀行は、自行のスマホ送金・決済サービス(サービス名:J-Coin Pay)で培った技術やノウハウをベースに、これらのニーズに対し、次の2点の付加価値を提供する。
スマホアプリなどに具備することのできる送金・決済機能に必要な決済基盤システムおよび本人認証・不正監視などの運用ノウハウの提供
企業・自治体の要望に応じた柔軟なサービス設計・システムカスタマイズ
具体的には、ヤマト運輸と連携した「にゃん Pay」においては、サービス利用から決済までが一気通貫でアプリ操作できることに加え、クロネコメンバーズのユーザーのさまざまな決済ニーズに対し、より便利で使いやすい機能を設計して提供している。
「にゃんPay」の特徴
宅急便運賃割引
荷物発送時の支払いで宅急便運賃から12%の割引が適用される。
「ちょうどチャージ」機能
「ちょうどチャージ」を事前に設定しておくと、残高不足時に登録済みの金融機関口座から、不足金額のみ自動チャージ(500円以上は1円単位)されるため、チャージ金額を余すことなく使い切ることができる。
全国140以上の金融機関に対応
登録可能な金融機関口座を持っていれば、誰でも利用可能。
セキュリティ対策
金融機関口座の登録時に各金融機関サイトでの認証手続きに加え、にゃんPay独自の多要素認証(MFA/Multi-Factor Authentication:認証の3要素である「知識情報」「所持情報」「生体情報」のうち、ふたつ以上を組み合わせて認証すること)により、他人による不正なアカウント開設・金融機関口座の登録を防止する。また、銀行業務や決済サービスで培った不正監視のノウハウを持つみずほ銀行がモニタリングを行い、不正を検知した場合は利用停止処置を取るなど、被害の未然防止・拡大防止を図る。
「にゃんPay」概要
対象ユーザー・利用方法
ヤマト運輸が提供する「クロネコメンバーズ」会員かつ、ヤマト運輸公式アプリから「にゃんPay」の新規登録(無料)が必要
利用できる商品・サービス
ヤマト運輸における宅急便の運賃、包装資材の料金等のお支払い
利用できる場所
ヤマト運輸直営店、セールスドライバーによる集荷時
提供機能
支払い、チャージ
残高上限額
20,000円
支払い・チャージ上限額
1日あたり20,000円まで
チャージ方法
全国140以上の金融機関口座
サービス開始日
2022年9月12日(月)