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自社ECはかっこつける場ではない 等身大で商売するショート動画の可能性とFirework活用を考える


 デジタル接客という概念がこの1年で広がり、さまざまな動画サービスが世に放たれる昨今。それぞれのサービスの特徴やこれまで活用してきたSNSとの違いを知りたいと考える方も多いのではないだろうか。今回は、2021年4月に日本市場に本格参入したFireworkの瀧澤さんと、実際にFireworkを活用するミウラタクヤ商店の三浦さんにショート動画を自社EC内に取り入れる意義と表現の可能性について聞いた。

ショート動画はただのトレンドではない 新たなインフラ構築に挑むFirework 

――日本でもD2Cブランドなどで導入が進むFireworkですが、まず瀧澤さんの経歴とFireworkのサービスについて教えてください。

瀧澤(Firework) 私はFirework創業時からアメリカの本社に所属しており、現在は日本での市場展開の責任者として働いています。Fireworkは、2018年にショート動画アプリとして提供を開始するところから歴史がスタートしており、今年でローンチから3年を迎えるサービスです。

 当初は新たなSNSのようなイメージで展開を行っていましたが、サービスを推進する中で事業者の方から「自社EC内でInstagramやTikTokのようなコンテンツ掲載をしたい」「ショート動画で商品紹介をしたい」といったご要望をいただくようになりました。こうした声を受けて「ショート動画は一過性のトレンドではなく、ひとつのフォーマットとして定着しつつあるのではないか」「情報を伝える新たな手段としてニーズがあるのではないか」と気がついたのです。そこで事業者の皆さんが希望する形で活用できるショート動画の新たなインフラを作ろうと舵を切り、現在に至っています。

Firework Growth Marketing Manager at Firework/Chief of Staff at Firework Japan 瀧澤優作さん

――SNSや既存の動画サービスとの違いはどこにあるのでしょうか?

瀧澤 Fireworkは、あくまで三浦さんのようにEC店舗を運営する方や伝えたい情報がある事業者目線のサービスです。TwitterやInstagram、TikTokなどのSNSとの違いはここにあると考えています。SNSはあくまでプラットフォームを活用するユーザー側を向いたサービスです。たとえばSNSの投稿を自社ECに埋め込むことは可能ですが、情報をより知りたいと思って該当する投稿をクリックするとプラットフォームへ遷移するような作りになっています。一方で、Fireworkは事業者が希望する遷移先、たとえば商品紹介動画であれば該当する商品詳細ページへ飛ばすことが可能です。

 SNSはユーザー獲得のファネルで言うと最上部の「認知」を担うツールですが、Fireworkはその次の「興味・関心」の醸成に役立てることができるものとなっています。これまではSNSで認知や共感を獲得しても、いざたどり着いた自社ECには商品の写真と値段が表示されているだけで、情報量や熱量の差が大きく存在していました。本来はSNSで認知してくれた人に対して自社ECでより濃密な情報を提供し、ブランドへの愛着を醸成すべきですが、実現できていないケースが多かったのが現実です。コミュニケーションの理想図を描くために貢献したい。その想いでサービス提供と磨き込みを行っています。

三浦(ミウラタクヤ商店) いちユーザーとして感じているSNSとの大きな違いは、自社ECにショート動画を掲載できる点です。今でこそ、動画配信を行えるプラットフォームは数多く存在していますが、商品の認知と理解を促すことはできても、そこから購入という1ランク上のステップに誘導することが難しく、課題を感じる方も多いのではないかと思います。認知と購入の間にあるハードルってすごく大きいんですよね。SNSでファンを集めることはできても、受け皿として作ったECで購入という行動をしてもらうまでにたいへんな労力を要します。

 本来はファンになった時点で自社ECに来てもらい、自分の考えや商品の魅力を伝えて琴線に触れた商品をそのまま買ってもらうのがスムーズであり、僕もこうした流れを作りたいと考えていました。Fireworkであれば、理想とするカスタマージャーニーが実現できる。そう思い導入したのですが、表示の速さや直感で再生してもらいやすいUIなど、顧客の懐に自然に入り込むツールだと感じています。

瀧澤 認知から購入までには、ナーチャリングという過程が存在します。皆さん、ブログやメール、チャットなどさまざまなツールを活用して取り組んでいるはずですが、ここに新たにショート動画を選択肢として加えていただくイメージでサービスを推進しています。顧客に楽しみながら自社のことを知ってもらう手段のひとつとして、とらえていただければと思います。

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

ECに関する情報を、さまざまな切り口からお届けできればと思います。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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