顧客の目が肥えている現代 プロの意見も聞き、伝わる訴求を
人々の生活がオンラインに大きくシフトしたこの1年。YouTubeやTwitterなど各種プラットフォームへの動画広告出稿のニーズが高まる中で、出稿方法や効果的な広告訴求の仕方などのノウハウもオンライン上に蓄積されつつあると久保田さんは語る。
「2020年の1年間で、広告を含めた動画制作のクオリティーが全体的に底上げされていると感じています。実際に動画配信を行う企業が増加していること、そして配信後のデータ分析やA/Bテストなども進んでいることから、効果を可視化し言語化する方が増えていると予測されます」
これから動画広告の出稿にチャレンジする、ECサイト上で動画コンテンツの掲載をする企業・ブランドにとって、自身の目の届く範囲にこうした情報がある状況はたいへん恵まれていると言えるが、もちろん表に出ている情報がすべてではないため、注意が必要だ。実際に自分の目で他社の広告やコンテンツを調べてみるのはもちろんのこと、代理店を通して広告出稿を行ったり、制作会社に動画制作を依頼したりする場合は、プロの視点から意見を求めることも欠かせない。
「事例として表に出ている情報は、ある程度の期間を経たものが多く、厳密に言えば『最新』の情報ではありません。刻一刻と状況が変わる今だからこそ、よりリアルタイムな情報を得ることも必要です。企業・ブランドの方々が、『せっかく広告やコンテンツを作るのであれば、伝えたいメッセージを伝えたい』と思われる気持ちも理解できます。しかし、コンテンツが溢れる現代は見る側の目も肥えている状況なので、俯瞰でとらえ、より伝わるメッセージを考えていくことをお勧めしたいです」