C向けに小ロットでお菓子の材料を販売するECサイト「cotta」
――「cotta」運営に携わることになった経緯を教えてください。
「cottaは親会社のタイセイが2006年から始めています。タイセイは大分県の会社で、法人向けでも小ロットで製菓材料や梱包資材を販売していました。ウェブでも展開すればさらに販路が広がるだろうと始めたところ、お菓子作りを趣味にしている個人の利用者が増え、2009年くらいからC向けのマーケティングを強化し始めました。現在、現在25万アカウントで、80%を個人の方が占めています。
TUKURUは、タイセイの出資でcottaを運営するために作った会社です。僕がECコンサルタントの仕事をしていた時に、タイセイはクライアントの1つでした。ECをこれまで以上に本気でやるなら東京で専門部隊がなくてはと、社長から直々に頼まれたんです。
事業会社のEC運営は、複数部署の調整が必要になったりと独特です。ECコンサルタントとして『こう変えましょう』と提案しても、『そうできたらいいんだけど、社内事情を考えるとリアルな提案じゃない』といった反応が返ってくることもありました。そのあたりのビジネスロジックをもっと理解しなくては、提案する立場としてのバリューを発揮できなくなるというのがそもそも事業会社に移籍するきっかけでした。
cottaの運営を成功させるのはもちろんですが、同時に新規事業の構築をしており、他の事業会社さんのECでも使えるようなソリューション開発も行っていきたいと考えています」
――TUKURUでの運営になって、cottaはどのように変わりましたか?
「今年1月からなので、まだやりたいことがなかなかできていないのですが、最小工数で利益を上げるための戦略を打ち立て、タイセイによる電話/FAX事業と合わせると通期の売上目標を上期で達成したという実績はあります。
施策としては、ユーザーの属性や購買パターンを分析して、アナログでできる範囲でマーケティングを行いました。というのも、現cottaは2006年に始めて以来、必要な機能をつぎはぎして作ったようなところもあり、今、システムリニューアルの真っ最中なんです。
ほかには『Probance One to One Program』というキャンペーンマネジメントシステムの導入を決めました。デジタルマーケティング領域は、やはり欧米のほうが数年進んでいるので、そこで成功実績のあるソリューションを入れたほうが早いかなと。現在当社は8人ですが、限られたマンパワーでもソリューションの活用やこれまでのナレッジを注ぎ込むことで、十分回していけると考えています」