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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

韓国の越境ECは、なぜ日本の若者に響くのか?魅力を徹底解説(AD)

[韓国越境EC成功物語]徹底した日本戦略で10〜20代の女心を掴んだ韓国アパレル通販「ゴゴシング」

 韓国は、全国にわたる高速インターネット網の構築や高いスマホの普及率などで小売産業のEC化が進んでいて、事業者によるEC起業が非常に活発な状況です。最近では、地理的、文化的に近い日本市場に向けて「越境EC」に取り組む事業者が増え、若年層の注目を集めるケースも増えつつあります。本コラムでは、韓国のグローバルECプラットフォーム「cafe24」を通じて開業したユニークな韓国の越境ECショップを紹介したいと思います。

10~20代女性向けEC発ブランドで起業
EC全体売上のうち、日本が25%を占める

トレンドに敏感な若年層に向けて、最新トレンドを取り入れた商品を提案している

 衣類販売を手がける「ゴゴシング」は、2007年にEC発アパレルブランドとして誕生、10~20代の女性からの人気を得て、韓国で成長を重ねてきました。 ゴゴシングを率いるファン·ウンスク代表は、韓国国内だけでは規模拡大に限界を感じたとのこと。2014年、グローバルECプラットフォーム「cafe24」を使用し、越境EC事業に本格参入しました。

 越境ECサイトは、中国と日本向けとを同時にオープン。13億人の巨大市場である中国市場より先に、日本市場での反応に手応えを感じました。現在では、ゴゴシングのEC売上のうち約25%を日本が占め、日本における17年上半期の売上が前年比200%に増加するなど、継続的な成長を続けています。

 ファンCEOは、成長の要因について次のよう語ります。

 「越境EC事業を展開する際には、現地戦略が非常に重要です。たとえば日本のユーザーが、越境ECサイトにアクセスしたとき、日頃利用する見慣れたサイトと同様に、違和感を覚えないような仕組みが必要です。弊社は、日本市場参入の際、事前に日本のECサイトの特徴を徹底して研究しました」

現地ユーザーが好むサイト構築が必須
配送、決済サービスも重要

 たしかに、ゴゴシングの日本への越境ECサイトを見ると、日本ユーザーが好む無彩色系でデザインし、ベーシックなTシャツやカーディガンといったアイテムをサイト上段に配置するなど、日本ユーザーが違和感なく、ショッピングを楽しみやすい工夫を凝らしています。

 また、韓国と比較した日本の特徴として、派手な広告を全面に出すというものがあります。ゴゴシングではそうした傾向を踏まえ、さまざまなイベントを開催したり、「カテゴリ別ベストアイテム」ページを毎週更新するなどしてサイトに動きを作っています。

毎週、ベストアイテムページを更新することで、韓国のファッショントレンドがひとめでわかる

 さらに、EMS配送追跡サービスをはじめ、ペイパルやコンビニ後払い決済サービスを導入、日本ユーザーが安全かつ、安心してショッピングができるようインフラ面を整えています。

自社サイト運営に主力、毎月250種類の新商品掲示

 ゴゴシングでは、起業から10年間、自社サイトに注力してECを運営してきました。その結果、蓄積された購入データーをもとに、顧客の9割を占める10代後半~20代前半の若年層をターゲットに、トレンドを意識した独自の商品開発を行い、競合他社との差別化を図っています。

Instagramアカウントを日本ユーザとのコミュニケーションに活用している

 スカートやブラウスなど、毎月250種類以上のアパレルアイテムを定期的に更新。訪れたユーザーがひとめで、いまのファッショントレンドがわかるようなサイト構成にもしています。その結果、若い顧客層の支持を集め続けることに成功しています。

 「トレンド分析や顧客ニーズを捉えたオリジナル商品の開発に取り組みながら、顧客満足度向上やリピート率向上に力を入れていきます。今後は、体型や流行スタイルが似ているアジア諸国の進出も目指しています」(ファンCEO)

若年層の心をつかみ続けるには ファンCEOに聞く

 ここから、ゴゴシングのファンCEOとの一問一答をお届けします。

――日本を越境EC事業の主力国として選定した理由はなんですか?

当初は、EC市場規模や今後の成長性で注目を集めている中国を優先しようと考えていました。しかし、綿密な検討を重ねた結果、日本市場が有利だと判断しました。日本は、人口は1億人程度ですが、世界有数のアパレルブランドが軒並み進出していることから、世界的なファッション愛好国だと言えます。越境ECを検討する韓国アパレル企業にとっても、非常に魅力的な市場です。

――日本における主な顧客層と、その対策について教えてください。

10代後半~20代前半の若年層で、流行やトレンドに非常に敏感な方たちです。価格が、購買決定要因(KBF)となります。シーズン別に流行を取り入れたアイテム品を適切に提示できないと、売上が低下することもあります。このような特徴は、日韓で類似していることから、トレンド分析や商品開発には継続な投資を行っています。

――どのような販促施策に注力していますか?

韓国と同様に日本も、SNSを利用したマーケティングが非常に活発です。日本では、特定のモデルに憧れるユーザーが多く、Instagramでは好きなモデルの投稿にコメントをつけて応援したりしていますよね。

弊社でも、SNSでうまくコミュニケーションが行えると、顧客からの信頼度アップやリピート獲得にもつながり、結果、売上にも貢献することがわかっています。具体的には、Instagramアカウント上に、イベント情報や新商品情報などを毎日掲載し、そこから自社サイトへの流入もかなりあります。

日本ユーザーとの接点を増やすため、多彩なイベントを企画している

――7月には、原宿で「ポップアップストア」を開催しましたよね。

日本のお客様との接点を増やすため、1日限定でポップアップストアをオープンしました。当日は、ゴゴシングの人気モデルとの記念撮影やサイコロゲームなど気軽に参加できるイベントを行い、大勢のお客様にお越しいただきました。今後も、ブランドの認知向上やリピート獲得のため、定期的なイベント開催を検討しています。

まとめ

 ゴゴシングは、韓国国内だけにとどまらず、事業拡大を目指し越境EC事業を積極的に展開しているアパレル企業です。10代~20代の顧客を対象に、10年間培ったノウハウや商品競争力を活かし、ここ数年、日本市場でも売上増を続けています。

 その背景には、継続的なトレンド研究や顧客ニーズを反映した商品開発、日本ユーザー向けイベント開催など、積極的な取り組みがあります。長期的にはアジア市場を中心に越境EC事業拡大も計画しているだけに、今後もさらなる成長が期待されています。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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