キーワードは「ワンホン」と呼ばれるネットインフルエンサー
2016年10月28日(金)、アライドアーキテクツとIMS新媒体商業集団(以下、IMS)が主催する、「INTERNET CELEBRITY SUMMIT」が開催された。テーマは「越境マーケティングのカギを握る『網紅(以下、ワンホン)』のパワーを紐解く」。莫大な経済効果を持つと言われているワンホンとは、一体何者なのだろうか。その疑問を解き明かしてくれたのは、最初の登壇者である、アライドアーキテクツ代表取締役社長の中村壮秀氏だった。
「中国のEC市場は、91兆円で世界一です。このマーケットに日本企業が手を打つときに大切になるのが、ワンホンと呼ばれるネットインフルエンサーです」
中国では、影響力を持つネットインフルエンサーをワンホンと呼ぶ。ワンホン市場はすでに7,500億円にのぼり、2018年には1兆5,000億円規模になると言われており、中国で最も影響力が高いとされるワンホンである「Papi醤」が持つ広告枠が、3億7,000万円で落札された例もあると言う。韓国企業はすでに、中国でマーケティングを行う際にワンホンをうまく活用しており、現代百貨店などが成果を挙げているとのことだ。
「日本にも、化粧品などの優れたブランドや商品があります。そのブランドや商品を、ユーザーと接続していくことが大切です。その際、日中市場の架け橋となるのがワンホンです」
最もインフルエンサーが集中しているのはウェイボー
続いて登壇したのは微博(ウェイボー)CEOの王高飛氏。同氏は、中国のインフルエンサーにとって、TwitterとInstagramを足したようなものが微博であり、そのため、最もインフルエンサーが集中している、と語った。
「インテリジェント化が進むことで、インフルエンサーにとっての環境が良くなっています。インフルエンサーの黄金期がスタートしていると言えるでしょう」
また、微博はグローバル化をすすめ、北米や日本などのマーケットにも進出。日本のインフルエンサーに、中国進出を促したいと言う。