NTTドコモ(以下、ドコモ)とunerryは、2社が保有する位置情報データの連携強化とドコモの多様なデータアセットの活用により、社会課題の解決やマーケティングを支援する取り組みの検討を開始した。データ連携の具体化に向け、2025年12月までを目途に協議を進める。

今回の連携では、ドコモの「モバイル空間統計」をはじめとする基地局データなどのマクロな位置情報データと、unerryの「Beacon Bank」が持つGPS・ビーコンデータのリアルタイムで、ミクロな位置情報データの連携を強化。これにより、高精度かつ多角的な人流分析ができるようになったとのこと。さらに、ドコモの多様なデータアセットを掛け合わせることで、生活者のインサイトも含めた行動分析やそれにもとづく施策の実施も可能だ。
これらの分析や施策を通じて、都市計画の最適化や防災・災害対策などの社会課題解決や、小売店などのマーケティング事業を支援するとしている。
社会課題の解決に向けた主な活用例
- 都市インフラの構築:スマートシティやコンパクトシティの実現、地域課題の解決に向けた都市計画の立案や施策評価を支援
- 交通の利便性向上:渋滞緩和、公共交通の利便性向上、災害時輸送ルート確保など地域ごとの交通施策を設計可能
- 防災・減災:災害時の帰宅困難者シミュレーションや過去の避難行動の分析、災害に強いまちづくりに向けた災害計画策定
- 観光・インバウンド:訪問経路や滞在傾向を可視化し、周遊促進や消費増加、オーバーツーリズムの回避計画
- 健康促進:市民の活動エリアや歩行量データを活用し、運動しやすい環境整備など健康増進施策を支援
マーケティング支援の活用例
- リテールDX支援:人流データを活用した高精度な出店計画、人流・購買データを掛け合わせた商品仕入れの最適化
- 広告・販促:リアルタイム人流をもとにしたエリア広告配信、オンライン・オフライン統合の販促効果最大化、購買データと連携したパーソナライズド施策