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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECホットトピックス

「フォロワー数を増やそう」「顔出し投稿を」 SNS運用の常識って正しいの?対人マン氏に聞いてみた


 伸びる事業やSNSアカウントの裏に潜む、プロフェッショナルたち。まるで黒子のような存在が日々どんな思想をもって仕事に取り組んでいるのかは、なかなか見えてこない。そこで今回は、あえて顔出しNGながらも気になる「あの人」に話を聞いてみた。「神戸洋靴店」「KIBACOWORKS」などにSNS運用の心得を1から指導した、対人マン氏だ。前後編2記事にわたって、これまでの経歴やSNSを取り巻く環境の今と課題に迫る。

対人マン氏は、なぜSNS支援を仕事にしたのか

──ご自身のXアカウント(@hiro490301)で日頃からSNS運用についての心得などを発信している対人マン氏ですが「何者なのか」と気になっている方も多いのではないかと思います。簡単に自己紹介をお願いできますか?

対人マン 僕は、株式会社R6Bのソーシャルコマースディレクターと大阪のある服飾雑貨メーカーの代表を務めながら、Instagramの企業アカウントの支援をメインに行っている対人マンといいます。Instagramアカウントのコーチングをするケースが多く、2023年10月までに134社211アカウントの支援をしてきました。

株式会社R6B ソーシャルコマースディレクター 対人マン氏

──SNS支援の世界に入ったきっかけは、何だったのでしょうか。

対人マン 僕自身、18歳の頃から社会人として様々な経験を積んできたのが1つのきっかけかなと思っています。18歳から27歳までは、会員制小売業で子供服やメンズアパレル、服飾雑貨、化粧品、ブランドバックなど様々な商材のフロアに立って販売の基礎を学び、次に行ったのは一級建築事務所。そこで新築・リフォームの俗にいう「営業マン」を経験して、さらにタオルメーカー、服飾雑貨メーカーで量販店やネットショップとの折衝も経験しました。

 今の仕事のもとになっているのは、服飾雑貨メーカーでの経験ですね。2000年代前半から中盤にかけてブログブームが起きた際に、服飾雑貨メーカーの取引先もみんなYahoo!ショッピングや楽天市場で「店長ブログを書け」と言われていたけれど、普通の人は書けない。だから場が育たない。

 「そうはいってもできないよね」という状況を間近で見てきて、ブログブームが終わりかけた頃に「次は何が来るかな」と思っていたら、Instagramに出会ったんです。実はブログブームの頃に、あるブランドの社長をしていた知人が芸能人に商品を使ってもらい、その実績でプレスリリースを出して売上につなげているのを見ていたり、一般人がブログから人気者になってブランドを立ち上げたりという流れを見ていて。「これ、ブログの次に何かのブームが来たときにも同じことが起きるな」と思っていたんですよね。そのタイミングでInstagramを知ったから「これだ!」と。

──ちなみにそれは何年頃の話ですか?

対人マン 2012年頃ですね。

──Instagramの日本語版リリースが2014年2月なので、随分早い段階から目をつけていたのですね。

対人マン 2013年から2014年にかけては、今「インフルエンサー」と呼ばれる人たちに会いに行って、相性の良い取引先にアテンドできるように準備していました。2015年頃からインフルエンサーをモデルとして楽天市場の有名店などに紹介して、2年後の2017年には「インスタ映え」が流行語大賞になったから、日本ではかなり早くから仕掛けられていたのではないかと。

 初期の取引先が、楽天ショップ・オブ・ザ・イヤーを数年連続で受賞する会社だったのも大きかったですね。「あの会社、素人だけど影響力ある人を採用して、急にInstagramでバズっているけど、何か知ってる?」って聞かれたら「僕がやってます」っていって。それで仕事がどんどん増えていきました。

 最初はこれまでの付き合いもあってほぼボランティアで受けていましたが、一定の成果を出すとみんな次のステップを目指すから、継続的な支援が必要になって。ブログブームを見て「企業アカウントは育てる視点が必須だ」ってわかっていたから、僕はそういう仕事をする人になろうと思って、それが今の対人マンとしての仕事につながっています。

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この記事の著者

ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)

立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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