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テクノロジーで国境を越える 独自ドメインの越境ECをもっと手軽に

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 代理購入サービス「Buyee」を手がけるtensoが始めた、独自ドメインサイトでブランドを損なわず、越境ECを手軽に始められる新たな仕組みとは。

 グローバルECを手がけるBE ENOSグループの子会社で、越境EC支援事業を手がけるtenso株式会社。ECサイトの海外配送を代行する「転送コム」と、海外の消費者の代わりに商品を購入して出荷する代理購入サービス「Buyee」を運営している。

 Buyeeは、日本語で運営されている独自ドメインのECサイトとシステム連携することで、商品ページを自動で翻訳し、外国語での顧客対応や決済、海外配送などを代行するサービスだが、2017年6月には、簡単にシステム連携することができる新機能「Buyee Partners」の提供を開始した。ユナイテッドアロ ーズやサントリーグループ、ヴィレ ッジヴァンガードといったナショナルブランドもこの機能でBuyeeを活用し、自社ECサイトと連動した越境ECに取り組んでいる。

 Buyeeと転送コムは、越境ECに取り組む日本企業にどのような価値を提供しているのか。サービスの仕組みや活用事例について、tensoの本間哲平氏に話を聞いた。インタビ ューの後半では、Buyeeと転送コムの実績から見えきた海外における日本製品に対するニーズや、日本からの販売先としてこれから有望視されている地域などにも話が及んだ。

tenso株式会社 執行役員 事業推進Div. 統括マネージャー 本間哲平さん

越境ECをためらっていれば機会損失が膨らむ

「日本の商品を求めている海外の消費者は、世界中にたくさんいます。弊社の独自調査によって、日本語のECサイトの海外からのアクセスは平均して3%ほどではないかと予測しています。しかし、日本のECサイトの多くは海外の決済手段や海外配送のオペレーションに対応していません。そのため、多くの機会損失が発生しているんです。越境ECには大きなチャンスがあるにもかかわらず、外国語での顧客対応が困難だったり、海外配送の手続きが煩雑であったりすることから、越境ECをためらう企業は多い。こうした課題を解決するために転送コムとBuyeeを運営しています」

 本間さんは転送コムとBuyeeを運営する理由について、こう説明した。

 外国語のECサイトを構築したり、海外配送のオペレーションを組んだりすることなく、越境ECを始めることができる転送コムとBuyee。まずはその仕組みについて簡単に触れておきたい。

 Buyeeは、日本のECサイトで商品を購入したい海外の消費者に代わり、tensoが商品を購入し、海外に配送する代理購入サービス。海外の消費者がBuyeeで会員登録し、Buyee内で欲しい商品を選ぶと、tensoが代理で購入する。

 一方の転送コムは、日本のECサイトで販売されている商品の海外配送業務をtensoが代行するサービスだ。海外の消費者が購入した商品をいったん転送コムの日本国内の倉庫に配送し、その商品をtensoが海外に出荷する。海外の消費者が転送コムの会員に登録すると、tensoの国内倉庫の住所が発行されるので、会員はその住所をECサイトの配送先に入力すれば良い。

 Buyeeと転送コムは、越境ECの課題のひとつである海外配送や不正注文の課題を解消する。

「各国への配送手段は弊社が手配しますから、EC事業者は配送のことを考えなくて良いんです。転送コムでは国際貿易が禁止されている商品や、航空便で機内に持ち込めない商品は、tensoの判断で出荷を止めます。それ以外の商品は、原則として会員の責任で注文するよう利用規約で定めている。また、Buyeeでは海外配送ができない商品は、購入できないようにtensoがサイトを設定しています。つまり、商品が通関でストップしても、EC事業者が負担を負うことはありません。

 Buyeeにおいては、tensoが代理購入した時点でEC事業者に商品代金が入金されるため、万一不正注文が発生しても、EC事業者はチャージバックのリスクがありません。この仕組みなら越境ECに踏み出しやすいのではないでしょうか」

 日本のEC事業者が転送コムを利用するために必要なことは、ECサイトにバナーを貼るだけ。Buyeeを利用するためには「Buyee Part ners」を使ってシステム連携をする。手数料は購入者が支払うため、商品がいくら売れてもEC事業者は費用を負担する必要はない。初期登録料も無料。つまり、国内のEC事業のオペレーションのままで、費用をかけずに越境ECを開始できる。

 配送対象地域は現在120カ国。2017年の年間流通額は176億円だった。会員数は2018年3月時点で140万人に達しており、1年間で29万人増えたという。

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