日本生活協同組合連合会は、エシカル消費(地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動)に関する組合員の意識や購買行動について調査した「人や環境にやさしい消費活動についてのアンケート」の結果を発表した。
買い物でおこなっていることのトップに「マイバッグを持参」
普段買い物をするときに実行することとして、「マイバッグを持参する」との回答が94.3%で最多となった。また、次に多い回答が「詰め替え商品を購入する」で78.8%に。
一方エシカル消費対応商品の購入意向は商品によってさまざまで、「地元の産品」(46.5%)、「産直商品」(33.1%)、「オーガニック食材」(14.4%)、「フェアトレード商品」(11.2%)など、ばらつきが見られた。
食品ロス(廃棄)を減らす家庭での取り組み、「必要な分だけ購入する」「なるべく家にあるもので献立を考える」
食品ロス(廃棄)を削減する家庭内の取り組みとして、半数以上が買い物時に「必要な分だけ購入する」(58.9%)、「なるべく家にあるもので献立を考える」(56.6%)と回答。また、「食べ残さないように作る分量など工夫をしている」(46.7%)、「大量に購入した食材は作り置きおかずにしたり冷凍保存をする」(43.5%)などの工夫をしている家庭もあった。
過半数がエシカル消費に関心があると回答。エシカル消費をできない・しづらいと感じる理由は「価格が高い・経済的な負担が増える」
エシカル消費に「関心がある」「やや関心がある」と回答した割合は57.3%と半数を上回った。
エシカル消費などの社会的取り組みをする場合の理由は「環境のため」が最も多く58.6%、続いて「子どもや次世代のため」が39.1%、「働く人の支援や動物保護につながるから」が32.1%との結果に。
反対に、エシカル消費に取り組むことができない・しづらいと感じることがある場合、その理由として最も多かったのは「価格が高い、経済的な負担が増える」(36.2%)だった。次に多かったのが「取り組みの効果がわからない」、「どんな取り組みがあるか知らない」といった回答で、いずれも17.1%となった。
新型コロナ感染拡大後、エシカル消費への意識が強まった理由は「家で過ごすことが増え、暮らし方を見直すようになったため」
新型コロナウイルス感染症拡大後、エシカル消費についての意識の変化を聞いたところ、「以前と変わらない」と回答した方が53.9%に。一方で、15.5%は以前よりも「強まったと思う」、「やや強まったと思う」と回答した。
意識が強まった理由は「家で過ごすことが増え、暮らし方を見直すようになったため」が54.3%で最多となり、「健康や安全への関心が高まったため」(47.9%)、「生産者を応援したいと思ったため」(44.1%)と続いた。
調査概要
- 「人や環境にやさしい消費活動についてのアンケート」
- 調査方法:インターネット
- 調査対象:日本生協連に加盟する全国10の生協・生協事業連合に加入の組合員
- 有効回答数:5,879件
- 実施期間:2021年7月8日~7月13日