インフキュリオンは、「決済動向2024年上期調査」を実施し、その結果を発表した。
「キャッシュレス派」自認は65%、39%は現金利用の減少を申告
「キャッシュレス派」と自認する人は65%で、昨年比4ポイント増加した。また、1年前と比べてコード決済アプリの利用が増加したと回答した人は59%、現金利用が減少したと答えた人は39%だった。現在多くの場所でキャッシュレス決済が可能になり、日常的な決済手段として選ばれるようになっている。
コード決済の利用率は過去最高値68%の一方、利用率を減少させる個別サービスも
コード決済アプリの利用率は過去最高の68%に達した。また、「利用している個別サービス」を尋ねる質問では、PayPayの利用率が51%と続伸。楽天ペイは利用率23%と前回調査より3ポイント上げ、個別サービスの利用率順位で4位となった。FamiPayも2ポイント上昇し利用率拡大を継続。一方で、今回の調査では減少に転じたサービスも見られ、消費者は生活環境やキャッシュバックなどの利用動機を基に、最適なコード決済アプリを選ぶようになっていることを示唆している。
クレジットカード利用者の半数はタッチ決済を日常的に利用
クレジットカード利用者の50%、デビットカード利用者の35%がタッチ決済を日常的に利用している。今後、タッチ決済対応端末の増加により、利用者も増えることが予想される。
全業種でコード決済増の一方、クレカ・電子マネーは減となる業種も
家電量販店や衣料品店、百貨店ではキャッシュレス決済比率が高い一方、病院や処方薬局、美容サービスでは現金利用が多い。また、2年前の同期比では、全業種でコード決済の利用が増加し、現金決済は減少傾向にある。
2年前との比較により、病院や処方薬局のように現金決済が主流の業種は、現金からキャッシュレス決済への移行が着実に進んでいることが判明。一方で、衣料品店や百貨店、スーパーや、コンビニエンスストア、タクシー、ドラッグストアなど、以前よりクレジットカード・電子マネー利用が多かった業種においては、それらの決済手段にコード決済アプリが代替されていることが明らかとなった。
金融教育、学校教育で行うべきは「保険」「資産形成」、自分で学ぶべきは「キャッシュレス決済」
社会人にとって必要な金融知識としては、1位が保険、2位がキャッシュレス決済、3位が資産形成となった。内訳は、保険、資産形成は「学校などで教えたほうがよい」の割合が多いのに対し、キャッシュレス決済は「個人で学べばよい」の割合が多かった。
また、「金融サービスの上手な利用法や注意点について学んだ経験」をたずねる質問では、いずれの分野も「自分で学んだ」がトップ、住宅ローン以外の分野では「周囲の人に教えてもらった」が2位だった。
調査概要
- 調査期間:2024年4月5日~4月7日
- 調査地域:日本国内
- 調査対象者:16~69歳男女
- 対象人数:2万人
- 詳細調査対象者:勤労状況・世帯年収・生計上の立場(扶養者・被扶養者)の3観点を組み合わせた8カテゴリに属する調査対象者から各カテゴリ103人ずつ無作為に抽出
- 対象人数:824人(8カテゴリ×103人)
- 調査手法:インターネット調査