セールスフォース・ジャパン(以下、Salesforce)は、CRM向け対話型AIアシスタント「Einstein Copilot(ベータ版)」とハイパースケールのデータプラットフォーム「Salesforce Data Cloud」の「Data Cloudベクトルデータベース」を日本市場で提供開始すると発表。
これにより、ユーザー企業は信頼できるデータソースを確保し、SalesforceのCRMアプリで生成AIを活用できるようになるほか、SlackとTableauの最新AIイノベーションを用いて、働き方と分析を加速できるとのこと。
CRM向け対話型AIアシスタント「Einstein Copilot」
「Einstein Copilot」は、SalesforceのすべてのCRMアプリ向けの統合的な対話型AIアシスタント。顧客は自社で保有する信頼できるデータを活用し、質問への回答、コンテンツの要約、新しいコンテンツの作成、複雑な会話の解釈などのタスクを自動化できる。
Einstein Copilot
- 提供開始予定 : 2024年10月(日本語対応ベータ版)
「Copilot Actions」により、企業は業務に合わせたEinstein Copilotのカスタマイズが可能となる。標準のアクションライブラリとして、「Sales Copilot Actions(セールス向け)」と「Service Copilot Actions(カスタマーサービス向け)」が提供される。
Copilot Actions for Sales
- 提供開始予定:2024年10月(日本語対応ベータ版)
Copilot Actions for Service
- 提供開始予定:2024年10月(日本語対応ベータ版)
ユーザーは、このほかにカスタムアクションを作成して、標準アクション、プロンプトテンプレート、既存のフロー、外部サービス、またはApexコードを活用できる。加えて、「Einstein Copilot Studio」の「Copilotビルダー」により、特定のタスクを完了させるAI主導のカスタムアクションも作成可能となる。
Copilotビルダー
- 提供開始予定:2024年10月(日本語ベータ版)
非構造化データを利用可能にするData Cloudベクトルデータベース
Salesforceに組み込まれたハイパースケールデータプラットフォームの「Salesforce Data Cloud」により、ユーザー企業はSalesforceのあらゆる製品およびシステムからすべての顧客データを接続・連携・調和できる。国内で一般提供を開始するData Cloudの機能と詳細は、次のとおり。
Data Cloud ベクトルデータベース
PDF、メール、会話記録などの非構造化データを含むあらゆるビジネスデータと、購入履歴、カスタマーサポートケース、製品在庫などの構造化データが統合され、生成AIのプロンプト上でグラウンディングして活用可能となる。
- 提供開始予定:2024年8月末まで
ゼロコピー
実データのコピー作業なしで、Amazon RedshiftやDatabricksとのデータ統合が可能になる。
- 提供開始予定:2024年後半
Digital Wallet
Salesforceが提供する、消費ベースの製品や機能をセルフサービスで利用できる新たなソリューション。営業チームと顧客向けに、リアルタイムの消費状況の把握や長期的な支出の予測、アドオンを提供し、セルフサービスでの購入が可能となる。
- 提供開始予定:2024年8月末まで
分析とコラボレーションを加速させるTableauとSlackの生成AI機能
Copilot in Slack
企業データに基づき、信頼できる回答を提供する対話型AIアシスタント。業務の流れのなかで、対話型インターフェースを通じてシームレスにCRM内の情報にアクセスして更新が可能となっている。Salesforceのレコードに関連する回答の迅速な取得と、即座のアクションが可能となり、商談の前進に貢献するとしている。
- 提供開始予定:2024年10月(ベータ版)
Record Channels
CRMレコードにチャンネルを1対1でマッピングし、分断された会話と取引のコンテクストを一元管理できるようにする機能。また、Slack AIによる要約機能を活用することで、リーダーは取引の議論を可視化し、チームメンバーに対して積極的なサポートがおこなえるようになる。
- 提供開始予定:2025年1月末
Tableau Pulse
ユーザーのパーソナライズされたKPIに基づいて、インサイトを自動的に識別して提供する。
- 提供開始予定:2025年1月末までに日本語対応予定(現在、英語版を提供開始済み)
Einstein Copilot for Tableau
AIの支援を受けてデータを調査し、視覚化できる。
- 提供開始予定:2025年7月末まで(日本語対応版)※現在、英語版をベータ版として提供中