メルカリが運営するリコマース総合研究所は、「お買い物に関する調査」を実施した。
環境に配慮した消費意識の高まりや、CtoCフリマアプリの浸透、昨今の物価上昇によるリサイクルショップの活用などの広がりによって、消費の価値観や消費者とブランド・メーカーとの関係性にどのような影響を与えているのかを紐解いた。
同調査結果の詳細は、次のとおり。
消費に関する価値観
長持ちする商品を選ぶ傾向が顕著 10代はほかの世代より商品のストーリーや企業姿勢が消費判断に影響
サステナビリティへの関心の高まりなどが影響してか、「長持ちする商品を購入する」と回答した人が85.5%ともっとも多く、一方で「シーズンごとに新商品を購入する」と回答した人は24.3%だった。
10代は「ストーリー性がある商品を購入する」(32.7%)、「社会課題や環境に配慮した商品を購入する」(39.4%)と回答した人がほかの世代より多く、ブランドの思いや企業姿勢などが消費行動に影響していることがうかがえる。
ブランドエンゲージメントとリユース品
リユース品をきっかけに新品を購入したことがある人の約4割はその後新品購入機会が増加
リユース市場の拡大とともに、リユース品をきっかけにブランドを知ったり、ブランドを好きになったりする機会が昨対比で上昇した。「欲しい物を探すときに、リユース品から探すようになった」(26.7%、+8.8pt)、「これまで知らなかったブランド・メーカーを知った」(20.3%、+4.0pt)、「リユース品で買ったブランド・メーカーを好きになった」(15.9%、+3.5pt)という結果となった。
特に10代では、リユース品を通じて「これまで知らなかったブランド・メーカーを知った」人が32.3%、「リユース品で買ったブランド・メーカーを好きになった」人が22.6%とほか世代より多かった。
「リユース品を買って好きになったブランド・メーカーの新品を買ったことがある」人のうち85.6%は、新品購入後そのブランドを「とても好きになった」、「好きになった」と回答。リユース品を通じて、ブランド・メーカーへの好意度が上がることが判明した。
さらに、「リユース品を買って好きになったブランド・メーカーの新品を買ったことがある」人の内43.1%は、それ以降新品の購入が増えていることがわかった。
なかでも、20〜40代の約3人に1人は「新品の購入が増えて、中古品の購入が減った」と回答。リユース品を通じたブランド体験が、そのブランドの新品購入の促進につながっていることが示唆された。
調査概要
- 調査時期:2023年5月8日~5月9日
- 調査対象:全国の15〜69歳の男女
- 調査人数:3,097名
- 調査方法:インターネット調査