電通は、空容器などの「回収・リサイクル」にクーポン・ポイントなどの「販促」を組み合わせた循環プラットフォームの構想実現に向けて、電通プロモーションプラスとともにシステム開発を開始した。
これにより、「回収・リサイクル」による社会貢献性と「販促」による事業性を兼ね備えたサーキュラーエコノミーの実現を目指す。2023年9月頃から実証実験を行う予定だという。
同社は、生活者の「回収」行動を起点に、スマートフォンにクーポンやポイントなどを提供することで、回収ボックスへの投函から店内購買までをシームレスにつなげる仕組みを設計。すでに開発を進めている。最大の特徴は「回収~販促導線の創出による収益化」が可能な点だが、そのほかにも以下のようなことが実現できるようになっている。
複数社相乗りの回収プラットフォームによるコスト削減
- 「メーカーごと」ではなく「素材別」の分別回収によるリサイクルの効率化・高品質化
- 「モノと情報」のDXによる回収物の種別・量の集計やトラッキング など
また事前調査では、「継続購入ブランドが5つ以上あり」「回収・リサイクル参加製品がひとつ以上ある」、ロイヤルティと回収・リサイクル参加意識の両方が高い顧客群が、どの世代にも約2割存在することが判明している。この層においては同サービスの利用意向が77%と全体平均より高く、かつ「価格が高くても環境によいものを選ぶ」傾向が高いという特徴を持っているとのこと。同社では、これらの生活者を「サステナブルカスタマー」と呼んで、前述の循環プラットフォームへの参加を促進し、次世代顧客群として育成を目指す。