カカクコム、デジタルガレージ(以下、DG)および東芝テックの3社は、カカクコムの運営する「食べログオーダー」を戦略的に支援する基本合意書を締結した。
近年、飲食業界は事業環境の大きな変化に直面している。消費者の変化としては、購買意識やニーズの多様化に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行にともない、リアルとサイバーを組み合わせたサービスや購買行動など、最新のデジタルテクノロジーを活用した生活様式が定着しつつある。
一方で、店舗ビジネスとしては、必要不可欠なPOS(販売時点情報管理)システムで収集した顧客情報、販売実績等の情報を中核とし、消費者のニーズや行動、新型コロナウイルス感染症対策など事業を取り巻く環境の変化、業務そのものや組織、プロセスに合わせたさまざまな最新のサービスアプリケーション(EC/モバイル/勤怠/給与/発注/在庫/データ分析など)を取り込むための周辺投資が必要な時代となっている。経済産業省が推進する「IT導入補助金2022」は、まさに外食事業者の置かれている状況を解決するための行政施策であり、今回の3社合意は、民間サイドから飲食業界に対して日本を代表する最適なソリューションの提供を目指す取り組みとなっている。
同取り組みの第1弾として、「食べログオーダー」を戦略支援し、最新技術を用いてPOSシステムと接続することで、OMOを実現する。
カカクコムは、レストラン検索・予約サイト「食べログ」を運営している。また、同社があわせて運営する店内モバイルオーダーサービス「食べログオーダー」は、ユーザーにより快適な外食体験を提供するとともに、飲食店における業務効率化を実現するサービスであり、DX化の推進を目的とした「IT導入補助金2022」による補助対象の事業として採択されている。
DGの子会社で、決済事業を手がけるDGフィナンシャルテクノロジーは、20数年に渡り、可用性の高いセキュアなシステム基盤・運用体制の下、さまざまな決済手段を提供しているPSP(Payment Service Provider)である。
東芝テックは、POSシステムのリーディングカンパニーとして保有する強固な顧客基盤、営業・保守網といったリアルアセットを最大限活用し、開発を推進するグローバルリテールプラットフォーム「ELERA」を基軸としたデータソリューションの創出に注力している。今回、3社の持つ特徴と、これまで培ってきたノウハウを連携させ、飲食・小売業界のDX推進を支援し、持続可能な社会の発展に貢献していく。
「食べログオーダー」について
「食べログオーダー」の導入店舗においては、店舗を訪れたユーザー自身のスマートフォンで二次元バーコードを読み取るだけでメニュー画像や説明などを閲覧し容易に注文することができ、そのままオンライン決済(通常の店内レジ会計も選択可)まで進むことができる。なお、同サービスにおいては、DGフィナンシャルテクノロジーが展開する総合決済サービス「Vritrans4G」と連携する。
東芝テックのPOSシステムとの接続について
東芝テックのグローバルリテールプラットフォーム「ELERA」を通じて、同社のPOSシステムと「食べログオーダー」とを接続する。接続に当たっては、DGが東芝テックの支援を得て開発するツール群(SDK)を利用するとのこと。