スポーツ用品小売業のヒマラヤは、10月中旬より従来のショッピングバッグ(レジ袋)を順次廃止し、石灰石を主原料とした「LIMEX Bag(ライメックスバッグ)」へ使用頻度の高いサイズから切り替えて使用開始。
LIMEXは、炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合素材。世界40ヶ国以上で特許を取得しており、COPやG20の国際会議で紹介される他、日本の優れた技術として、UNIDO(国際連合工業開発機関)のサステナブル技術普及プラットフォームに登録されている。プラスチックや紙の代替製品を製造する際に使用する石油や水や森林資源など、枯渇リスクの高い資源の保全に貢献することが可能。
LIMEXの素材の原料である石灰石は、資源輸入国である日本においても自給率100%、地球上に非常に豊富に存在する資源。石灰石は一般的なプラスチック(PP)と比較して同体積の焼却時にCO2を約58%排出削減できるため、プラスチック代替素材の主原料として石灰石を用いることで石油由来プラスチックの使用量を抑え(リデュース)、焼却時のCO2排出量を削減可能となっている。
ヒマラヤは、サステナビリティに関するコーポレートガバナンスを強化するため、代表取締役会長兼社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」を2021年6月に設置。サステナビリティに関する重要課題のひとつである既存事業の地球環境との共生を目指す取り組みとして、ショッピングバッグの素材切り替えを検討する中で、石灰石を主原料とする「LIMEX Bag」の採用に至った。
ヒマラヤ全店舗で利用している石油由来プラスチック製のショッピングバッグ(レジ袋)をLIMEX Bagへ切り替えることにより、1年間で石油由来プラスチックの使用量を約10トン、温室効果ガス排出量を約18トン削減できる効果(2020年度数量をベースに試算)があると見込んでいる。