価格だけで選ぶのはトラブルのもと
前回は、物流の外部委託のメリットについてお届けしました。今回のテーマは、物流会社選定ポイントです。
ひとくちに”物流”と言っても、会社ごとに得意・不得意は異なります。しかし、営業先でお客様と話していると、運用フローより価格の話がメインになりがちです。確かに価格は大事なポイントですが、それだけで委託先を決めるのはリスクが高いです。
価格だけで選んだすえ、「誤出荷が多くてお客様に迷惑をかけてしまう」「棚卸をしたが、在庫が全く合わない」などのトラブルが発生した実例もいくつか知っています。
価格で選んだはずなのに、クレーム処理や再委託の際の引越し費用や初期コストなどで、結果高くついてしまったというのはよくある話です。また、信用力低下で目に見えない売上ダウンにもつながりかねません。
自社の特徴を知れば、物流会社の候補は必然的に絞られる
では、どうしたら自社にあった物件会社を選ぶことができるのでしょうか。それにはまず、自社をよく知ること。その際にポイントとなるキーワードは、以下の4つです。
- 在庫点数
- 保管坪数
- 出荷件数
- 力を入れたい運用フロー
たとえば、保管坪数が大きく月々の出荷件数が少ないと、保管費用に比重がかかってきます。その場合は、郊外で坪単価が比較的に安い物流会社を選定するのがいいでしょう。逆に、保管坪数が小さく、月の出荷件数が多いと1件あたりの物流コストで保管費用の負担が軽減されるので、郊外よりも交通の便の良い都内の物流会社がオススメです。
運用フローも、ただ梱包をして送るだけならどこでも可能ですが、熨斗やラッピング、チラシ、ノベルティーなど複雑になればなるほど、作業漏れがないような仕組みを構築・提案できるシステマチックな会社である必要があります。
このように、自社の商品やビジネスの特徴を理解することで、必然的に選択肢は絞られます。では、絞った後は何を基準に選べばいいのか。次ページから見ていきましょう。