ウェブ接客を活用して成果を出す方法
昨今、ウェブ接客ツールの導入を検討中のサイトご担当者様から、「ウェブ接客ツールは、お客様の満足度向上だけではなく、ビジネスへのインパクトとして、本当に十分な効果を出せるのか」といった相談が増えています。
また、ウェブ接客ツールをすでに導入済みのサイトご担当者様からも、「なかなか効果が出せない」「効果をどうやって計測すればよいかわからない」といった悩みをよく聞きます。
今回の連載では、人工知能によるウェブ接客ツール「ZenClerk(ゼンクラーク)」の開発と、人工知能のチューニング業務に4年以上携わってきた筆者が、ウェブ接客を活用して成果を出していく方法を、全3回にわたってご紹介していきます。
第1回めとなる今回は、「セグメント設定」について、下記の3つのポイントを順に解説していきます。
- 対象セグメントが解決したい課題とマッチしているか
- PDCAがまわせるセグメントサイズになっているか
- 費用対効果に見合うセグメントサイズになっているか
ですがその前に、ウェブ接客における「セグメント」とは一体何なのかを解説したいと思います。
「シナリオ=セグメント」ではない
EC用語やマーケティング用語としてのセグメントとは、「顧客全体を何らかの切り口で切り取った際の特定の顧客層」を指します。
ウェブ接客においては、接客の「対象セグメント」や「実施タイミング」などをまとめて「シナリオ」とだけ呼ばれることが多いようです。
しかし「セグメント」とは、上述のとおり、接客やクーポンなどのオファーを「誰に」出すのかにあたるもので、「いつ」出すのかといった「タイミング」などを含む「シナリオ」はさらに広い概念となります。
整理すると、下記のようになります。
『シナリオ』≧『セグメント』+『タイミング』
セグメント |
「誰に」接客やオファーを出すのか。 ※一般的には、サイトに訪問した時点のユーザー属性で判定されます。 (例) |
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タイミング |
「いつ」接客やオファーを出すのか。 ※一般的には、サイト訪問後の行動データで判定されます。 (例) |
ウェブ接客ツールを運用する際には、この「セグメント」と「タイミング」を分けて考えることが重要です。
では、具体的にどのようなセグメントを設定するべきでしょうか。最初に押さえておくべきポイントを解説します。