取材やブログの前に、商品ページこまめに更新していますか
端的に言えば、コンテンツマーケティングは「再訪問動機の形成」が目的と言っても過言ではない。その目的が達成されるのであれば、必ずしもメディア化という手法をとらなくてもいいわけだ。
「中小規模のEC事業者さん、現状でさえ、やるべきことがたくさんあるのに、毎日新しい、おもしろいコンテンツをアップできるでしょうか。書くネタがそんなにない、仕入れ販売だからすべての商品にそこまで思い入れがない、というところがほとんどだと思います」
そこで土屋さんが提案するのが、「商品ページこそメディアだ」という考えかただ。
「売れている商品だけでも、商品ページの内容を本気で、こまめに変えているEC事業者さんがどれだけいらっしゃるでしょう。『商品ページの丁寧さこそキュレーション』です。こうした工夫をする前に、すぐにブログだ、取材記事だという方向に行ってしまうんですね」
具体例として、アラタナが商品ページを改善したことで、売上・購入件数が1,847%となったメーカーECサイトがあることを紹介。写真を選び直す、レビューに投稿された内容から『提案』して問い合わせを減らす、SEOに則ってテキストを書き直す、といった基本的なことを、売れ筋商品から優先して実施していっただけだと言う。
「基本的なこととはいえ、社内にいるとスケジュールに則り、データオリエンテッドに進めていくのは難しいこともあると思います。その時には、僕らのような外部の会社を使っていただくといいかもしれません」
コンテンツ戦略は、EC運営の一部にしか過ぎない
最後に土屋さんは、アラタナで提供している「ECコンサルティングサービス」の全体像を紹介。
「まず分析から始めて、PDCAを基準に、『PPDAA』、Problem(目標/現状)、Plan(改善施策)、Data(データ)、Analysis(分析)、Action(検証結果)で取り組みます。メディアコマースのようなコンテンツ戦略は、EC運営でやるべきことの1つにすぎない、ということを覚えておいていただきたいと思います」