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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

生活者と企業の新しいつながり コミュニティコマースの可能性を探る

コミュニティコマース成功を左右する三つの力とは?良品計画・FOOD52事例から推進のコツを分析

 サードパーティCookieの規制を背景に進行している、企業のファーストパーティデータ豊富化の受け皿として期待が集まる「コマース」と「コミュニティ」。どちらも、企業やブランド・商品に対する熱量が高い顧客が集うことが、共通点であり特長となっています。これらをより密接につなぎ、マーケティングに活用していこうというアクションが「コミュニティコマース」です。本連載ではコミュニティコマースの概念から、事例や可能性・未来を整理・分析しながらお伝えします。第2回は、日本や海外のコミュニティコマース先進事例を紹介しつつ、注意点や課題点について考察します。

前回の記事はこちら

コミュニティコマースにマストな「4C」をおさらい

 前回の記事で、コミュニティとコマースを活用して事業成長を実現するために、四つの「C」が必要であるとお伝えしました。ここで改めて、その「4C」を振り返ってみましょう。

  • Community(コミュニティ)
  • Commerce(コマース)
  • Consumer(コンシューマー=顧客)
  • Contents(コンテンツ=口コミ・レビュー)

 コミュニティコマースは、コミュニティとコマースをシームレスにつなげ、熱意あるコンシューマーの利用・参加を促す取り組みです。彼らがコンシューマーとして得た体験や口コミ、レビューといったコンテンツを商品開発、プロモーションなどに活用し、コミュニティやコマースの外に広げることで、新たな市場が生まれ、経済的にも好循環が生み出されます。

 コミュニティコマースを成功に導くには、こうしたエコシステムを正しく描いた上で、「4C」を滞りなく循環させる必要があります。そのためには、コミュニティとコマースをはじめとする顧客接点の連携と、「コンシューマーが誰であるのか」をしっかりと理解できるような顧客基盤の構築を両立させなければなりません

コミュニティコマースを成功に導くエコシステムの図
コミュニティコマースを成功に導くエコシステムの図

コミュニティコマース推進に重要な三つの「力」の掛け合わせ

 こうしたエコシステムを円滑に回すために欠かせない要素として、次の三つの「力」が存在します。これは、事業成長を考える上での基本要素ともいえます。

  • 商品力
  • 販売力
  • コミュニケーション力

 コミュニティコマースで実現した「4C」を循環させつつ、これらの「力」とどう掛け合わせながら事業成長に貢献するか。これは、今後コマースの世界で生きていく上での命題だといえるでしょう。

 たとえば、現代の事業者は

  • 商品力や重視されるつながりが、「もの」から「サービス」に移行している状況を考慮した商品開発
  • 顧客接点の多様化にともなう販売チャネルの変化やオムニチャネル化
  • サードパーティCookieの廃止によって変化するコミュニケーション力やコンシューマーとのつながり方を踏まえた対応

などが求められています。自社の「商品力」「販売力」「コミュニケーション力」に対する評価は、こうした環境変化に対する施策を実現できているか振り返る際のチェックポイントとしても活用可能です。

 熱意あるコンシューマーと緊密につながるためのコミュニティコマースは、こうした変化に対応するための施策として企画・実装できると、より効果を発揮します。

コミュニティコマース推進に必要な三つの力とその関係を表した図

 以降は、事業成長のドライバーとしてコミュニティとコマースを密接につなぎ、上手に活用している先進事例から、どう「4C」を循環させ、三つの「力」への貢献度を高めているのか考察していきます。

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この記事の著者

株式会社リワイア マーケター 舟久保竜(フナクボ リュウ)

総合マーケティング会社で23年間、大手メーカーの商品開発・販促企画のアイディア創出のための調査から、クチコミマーケティングの企画・施策実行までの支援を行う。マーケティングに取り組む中で、新しいモノを作り販売していく、モノによる生活者とのつながりに限界を感じ、循環型社会とレコノミーの時代の到来を実感し...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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