NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(以下、NTTコム オンライン) は、ECサイト業界を対象に、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPSベンチマーク調査2018を実施。その結果、もっともNPSが高いのは、総合ECサイト部門ではAmazon.co.jp(以下、Amazon)、アパレルECサイト部門では、MAGASEEK(マガシーク)となった。
業界全体としては、アパレルECサイトのNPS平均は-20.7ポイントと、総合ECサイトの-29.2ポイントよりも高い結果となった。アパレルECサイトでは、キャンペーンの実施などの評価が高かったことに加え、サイトの使いやすさといった、ユーザーエクスペリエンス全般の満足度が総合ECサイトよりも高い傾向が見られ、ロイヤリティを押し上げていた。調査結果の概要は、下記の通り。
総合ECサイト部門NPS1位はAmazon、アパレルECサイト部門NPS1位はMAGASEEK
総合ECサイト5社のうち、NPSのトップはAmazon(-17.4ポイント)となり、最下位の企業との差は23.9ポイントであった。また、総合ECサイトのNPS平均は-29.2ポイントとなった。
アパレルECサイトは、総合ECサイトよりもNPSの平均が高く、トップとボトムの差も6.5ポイントと小さい結果となり、全体的に高い評価を得ていた。
総合ECサイトでは、「価格競争力」の一層の改善に期待
16の要因別に満足度と重要度を分析したところ、総合ECサイトにおいて、重要度が高いにも関わらず満足度が伸びなかった項目は、「価格競争力」となった。
総合ECサイト1位のAmazon は、16の要因のうち、「価格競争力」を含む10の要因で、満足度が部門トップの結果となった。また、Amazonにおいては、約4人に1人が有料会員サービス(Amazonプライム)を利用しており、会員のNPSは非会員と比較し20ポイント以上高い結果となり、ブランド全体のNPSを押し上げていた。
アパレルECサイトでは「ポイントサービス」の満足度が低く、期待値とのギャップも最大に
アパレルECサイトでは、キャンペーンの実施やメルマガなどによる適正な情報発信に加え、サイトやアプリの使いやすさ、購入手続きの簡単さといったユーザーエクスペリエンス項目で、総合ECサイトよりも満足度の高い結果となった。
また、アパレルECサイトで、重要度が高いにも関わらず満足度が伸びなかった項目は、「ポイントサービス」であった。ポイントサービスは、16の要因のうち、満足度がもっとも低い項目となっており、期待値とのギャップが突出して大きい結果となった。
アパレルECサイト1位のMAGASEEKでは、ポイントサービスへの高評価に加え、サイトの使いやすさや、購入手続きの簡単さ、商品到着までのスピードなど、一連のユーザーエクスペリエンスにおいて、部門トップの評価を得ていた。
アパレルECサイトのユーザーはSNSでの拡散力が高い
SNS(Twitter、Facebook、Instagram)の利用状況を調査したところ、アパレルECサイトのユーザーは総合ECサイトのユーザーよりも活発にSNSを利用し、対象のECサイトや購入商品について、ポジティブな情報を発信していることがわかった。
SNSの利用率は、総合ECサイトでは50.7%、アパレルECサイトでは66.3%となった。SNS利用者のうち、対象のECサイトで購入した商品についてSNSでポジティブな情報を発信したことがあるユーザーの割合は、総合ECサイトでは15.4%、アパレルECサイトでは20.7%と、アパレルECサイトのほうが高い結果となった。