eBayを運営するイーベイ・ジャパンは、「国内のEC出店者におけるECの海外展開(以下、越境EC)意向」に関する調査を、ECサイト出店に業務として携わっている全国20~59歳の男女412人を対象にアンケートを実施した。
その結果、「出店意向の継続的な増加および、越境ECに対する抵抗度の低下」、「越境EC非出店者と出店者間での使用ECサイト数の大きな違い」などが明らかになった。また、「越境ECサイト決定基準および、ECサイト選択基準」の調査結果から、知名度の高さ、利用者の多さを出店サイト選定のポイントとして重要視している事がわかった。
越境EC出店の意向度は2014年51.4%、2015年55.5%と横ばいだったが、2016年は67.2%と大幅に向上した。約7割のEC取り扱い企業関係者が越境ECに対して前向きに検討している事が明らかになった(図1)。
また、その中で「出店してみたい」と意向度が特に高い層の増加が見受けられた。
今回の調査結果によると、全体的に日本国内の「越境ECへの抵抗度」は前年より5.2%減となっており、越境ECの浸透が進んでいる事が見受けられた。大手企業でも越境ECへの抵抗度が連年減少傾向にあり、海外進出に寛容になっている傾向が推測できる(図2)。
世界32か国28,000人の消費者を対象にした別調査では、ECにおける消費者の支出額を国別で見たとき、日本は、アメリカ、中国に次ぎ第3位。ただ、各国の消費者の過去一年のEC利用における、国内・越境ECそれぞれの占める割合を見ると日本は越境ECが世界で最も進んでいない国の一つとなっており、「越境ECのみを利用した」と答えた消費者は0%となった(図3)。
また、越境EC出店者に対して「出品/出店の際の越境ECサイト決定基準」を聞いたところ、1位に「ユーザーとして利用した事がある」、続いて「知名度が高い」、「信頼性が高い」と続いた(図4)。
またeBayに対するブランドイメージについては、1位「知名度が高い」、続いて「利用者が多い」、「ユーザーとして利用した事がある」という結果となった(図5)。
「EC出品/出店している企業が利用しているECサイト数」を聞いたところ、越境EC非出店者の91.9%が「5サイト以内」と回答したのに対して、越境EC出店者では56.3%に留まり、他14.6%が「12サイト」、6.8%が「16サイト」など多数のサイトを同時運営している現状が明らかになった。