11月11日「独身の日」には、毎年通販サイトで大々的にセールが行われる。アリババグループは昨年、この日だけで取引総額(GMV:Gross Merchandise Volume)が93億ドル(571億元)、日本円で1兆円超となり、大きな注目を集めた。万全の体制で臨んだ今年は総GMVが143億ドル(912億元)、日本円で約1兆7000億円、前年比60%増と大きく成長した。
注目すべきはモバイルだ。今回のモバイルGMVは98億ドル(626億元)。モバイルだけで前年の総GMV93億ドル(571億元)を上回った。モバイルGMVは前年比158%増で、2015年の総GMVに占める割合は68.7%。Tmall.comとTaobao Marketplaceを利用したモバイル購入者は9500万となった。
これらの支払いは同グループの決済サービス「Alipay」を通じて行われた。Alipayは7億1000万件の支払処理を行い、ピーク時は1秒あたり8万5900件を処理。アリババの物流パートナーと系列会社Cainiao Logisticsが24時間以内に受けた配達注文は4億6700万に達した。
中国のイベントという印象の強い「独身の日」だが、今年の特徴は「国際化」。232の国と地域から売り手と買い手がアリババの通販サイトを利用した。取引完了まで至った海外のブランド・事業者は1万6000以上、海外ブランド・事業者から購入した人は全体の33%にのぼった。中国に対して大きな売上を上げたのは、米国、日本、韓国、ドイツ、オーストラリアだった。