日本オラクルは、ヤマトグループのコンタクトセンターおよびBPO業務を担うヤマトコンタクトサービスの顧客サポート業務を、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)Generative AI」サービスと「Oracle Database 23ai」を活用して効率化した。具体的には、メール対応業務において、自己解決可能な問い合わせへのFAQ提案マッチ率を、従来の約2倍となる85%まで向上させた。これにより、宅急便の配送で生じるメール問い合わせ対応業務のうち、約20%をAIによって自動処理・抑制することに成功している。
新システムでは、問い合わせの意味をAIが読み取り、キーワード検索と意味検索の双方を活用して、最適な回答を即座に提示できる仕組みを構築したとのこと。問い合わせフォームのFAQ提案システムおよび社内向けFAQで活用され、ナレッジは随時自動でAIに蓄積・共有される。
「Oracle Database 23ai」の「Oracle AI Vector Search」によって、属性検索と意味検索を同時に組み合わせて実行できるようになる。これにより、サービスの種類や顧客属性に紐づくFAQを絞り込んで検索できる。また、ベクトル検索機能と検索拡張生成(RAG)により、大規模言語モデル(LLM)が文脈に即したより的確な回答を提供できるようになっている。