東南アジア・台湾のEコマースプラットフォーム「Shopee」の日本法人・ショッピージャパンは、東南アジア越境ECを実施している(検討している)企業の経営者・役員、担当者を対象に、物流管理に関する実態調査を行った。
東南アジアへの「越境EC」の実施状況 60%超「実施中」・約40%「実施予定」
「勤務先では東南アジアへの越境ECを実施または検討しているか。」との問いに対し、61.2%が「実施している」と回答し、38.8%が「実施していないが、今後実施する予定」と答えた。
約80%が東南アジアの越境ECで物流課題を感じている
越境ECに取り組む企業の約80%が物流に課題を感じているとわかった。調査の結果「非常に感じている」が39.1%、「やや感じている」が36.9%を占めた。
主な物流課題は配送コストの高さと配送日数の長さ
物流に課題を感じると答えた企業の主な悩みは「配送コストが高い」が62.7%で最も多く、次いで「配送日数の長さ」(53.5%)、「配送中の破損対応」(44.8%)が続いた。
東南アジア越境ECの物流課題解決に役立つ情報は成功事例や通関手続きのアドバイス
物流課題解決のために必要な情報や支援については「成功事例や失敗事例の共有」が46.4%、「通関手続きに関するアドバイス」が45.2%と、具体的な事例や実務的なサポートを求めていることがわかった。
配送業者選定の重視点 「サポート体制」「配送速度」「価格」が上位に
配送業者選定において重視する点として「サポート体制」(48.0%)、「配送速度」(45.4%)、「価格」(45.0%)が上位となった。
東南アジア越境ECでの商品の発送方法 「現地自社倉庫から発送」「国内自社倉庫から発送」が拮抗
越境ECでの商品の発送方法としては「現地に自社倉庫を構えて現地から発送」が54.9%、「国内自社倉庫から個別に直接発送」が54.6%とほぼ同じ割合を占めた。
物流業務の委託内容 配送が70%超
物流業務を委託している企業の多くは「配送業務」を71.9%が委託しており、「倉庫管理」(61.9%)や「商品の梱包」(60.0%)も多い結果となった。
現在の物流体制構築に要した期間は6ヶ月未満が半数近く
東南アジア越境EC実施企業が現在の物流体制を構築するまでの期間は「3ヶ月〜6ヶ月未満」が39.0%と最も多く、次いで「3ヶ月未満」が14.3%となった。
物流体制構築で時間を要したのは「現地の法規制への対応」「システム統合」「適切な配送業者の選定」が上位に
物流体制の構築で時間がかかった要因としては「現地の法規制への対応」(57.1%)、「システム統合」(55.6%)、「配送業者の選定」(47.3%)が上位を占めた。
利用配送業者の数は2社利用が最多
現在利用している配送業者の数については35.2%が「2社」、31.7%が「3社」、17.1%が「1社のみ」と回答した。
調査概要
- 調査期間:2024年9月11日~9月12日
- 調査対象:東南アジア越境ECを実施している(検討している)企業の経営者・役員、担当者
- 有効回答:515名
- 調査方法:インターネット調査