クラウド型ECプラットフォーム「メルカート」を提供するエートゥジェイは、ECサイトでの購入経験者を対象に、「ECサイトの利用」について調査を実施した。
調査結果詳細は、次のとおり。
配送サービスにおける満足度の影響力
一般消費者が「また利用したいと思うECサイトの特徴」について調査したところ、モール部門、自社EC部門のいずれも50%以上が「送料無料」と回答。モール部門は2位:「クーポン、割引が豊富」(22.99%)、3位:「配達納期が早い」(21.75%)。自社EC部門は2位:「商品説明が充実している」(27.37%)、3位:「配達納期が早い」(25.04%)という結果になり、モール、自社ECのいずれにも「送料無料」、「配達納期」が入っていることから、消費者のECサイトの利用には、「配送」における満足度が大きく影響していることが判明した。
また、「配送」に関わる項目を除くと、モール、自社ECのいずれも、消費者は「ポイント制度がある」ことや「クーポン、割引が豊富である」こと、「商品説明が充実している」こと、「レビューが多い」こと、「決済手段が豊富である」ことを求めていることがわかった。
購入頻度に着目した調査では、モール部門と自社EC部門に興味深い差が見られた。月2回以上購入するユーザーは、モールが37.79%、自社ECが48.89%と、自社ECのほうが10%以上高い数値に。プラットフォームのレギュレーションに左右されず、ブランドの世界観やUI/UX設計がしやすいこと、ECサイトを利用している消費者とのコミュニケーション自由度が高く、CRM施策を打ちやすいことが影響し、自社ECはブランドロイヤルティやLTVを上げやすいと推測される。
「ブランドロイヤルティの醸成を後押しするタッチポイント
消費者がECサイトに再訪するきっかけとしては「商品が欲しいとき」が圧倒的だったが、その次の手段としてはSNS、LINE、アプリを抜いてモール部門、自社EC部門ともに「メルマガ」いう結果となった。
SNS、LINEなどを代表するスマホアプリが日常のコミュニケーションインフラとなっているなかで、いまだにメルマガ経由でのサイト訪問や注文獲得は一定の成果が出ている。ただ、各流入経路の比率に大きな差がないことを考えると、ユーザーが自由に選択できるマルチなタッチポイントの構築は不可欠と考えられる。
また、圧倒的な来訪きっかけとなっているのが「商品が欲しいとき」である。この消費者心理を生み出し、最適なタイミングでオファーできるかが、自社サイトへ訪問させる獲得競争になると推察される。
調査概要
- 調査期間:2023年7月11日~2023年7月18日
- 対象地域:47都道府県
- 調査対象者:20代~60代の男女1,000名
- 調査方法:インターネット調査