ファイナンシャルアカデミーは、全国の子を持つ男女300名を対象に4年目の調査となる「キャッシュレスとお年玉に関する意識調査」を実施した。
「キャッシュレスのお年玉」過半数が賛成、3年前と比較すると20%増
全国の子を持つ男女300人に、「お年玉のキャッシュレス化についてどのように思いますか?」とたずねたところ、「とても良いと思う」が16%、「まあ良いと思う」が38%と、過半数がキャッシュレスのお年玉に対し肯定的な考えを示した。
昨年行った調査と比較しても賛成派は増え、調査を始めた2019年と比較すると20%増となり、新型コロナウイルスによる生活様式の変化が「キャッシュレスのお年玉」に対する意見に影響していることが予想される。
賛成派の声「便利だから」、反対派は「ありがたみがわからない」
前問の回答理由をたずねたところ、キャッシュレスのお年玉賛成派からは、「支払いがスムーズ」「現金を持たなくても良い」といった「便利さ」 が多数を占めた(前回42人→今回72人)。また、昨年多くあげられた「コロナ対策(帰省できない、衛生的である等)」という理由は、前回の21人から今回は10人にまで減少した。
一方、反対派からは 「お金のありがたみ、価値がわからない」という理由が最も多くあがった。
実際にキャッシュレスでお年玉をあげる人は増加傾向も、いまだ1割
「2022年のお正月、子どもにお年玉をどのようにあげますか?(親戚の子ども等含む)」とたずねたところ、「キャッシュレスであげる」という人は、実際には全体の1割にとどまった。過去の調査結果と比較しても、キャッシュレスであげるという人は、2019年4%、2020年7%、2021年9%と増加傾向ではあるものの、いまだ大きな変化が見られないのが現状のようだ。
キャッシュレスであげる理由は、コロナをきっかけに実感した「便利さ」
前問で「お年玉をキャッシュレスであげる」と回答した人にその理由をたずねたところ、昨年1位と2位を占めた「コロナ対策として衛生面で安心」「帰省自粛で現金のお年玉を渡せない」と回答する人は減少し、「お年玉をあげる側が便利」「お年玉をもらう側が便利」といった便利さを理由にあげる人が上位に入れ代わる結果となった。
具体的な手段としては「◯◯Payなどのスマホ決済」が、昨年の19人から2倍近く増え、36人に。調査元では、QRコード決済を普段から使用していることに加え、送金機能の充実などが関係している可能性もあるとしている。
キャッシュレス化で子どもの金融経済教育、8割の親が「さらに重要になる」
「キャッシュレス社会になると、金融経済教育のあり方が変わる(さらに重要になる)と思いますか?」とたずねたところ、約8割の人が「そう思う」と回答した。
2022年4月の「成人年齢引き下げ」で新たな問題!? キャッシュレス派が増えても、未成年のクレジットカードには半数が反対!
子どもとキャッシュレスの問題に関連して、2022年4月に施行予定の「成人年齢の18歳引き下げ」に伴う「未成年者のクレジットカード所有」についても意見を聞いたところ、約半数の親から、未成年がクレジットカードを持つことに対して否定的な意見があがった。
調査概要
- 調査テーマ :「キャッシュレスとお年玉・子どもの金融経済教育に関する調査」
- 調査方法: インターネットによるアンケート調査(2021年11月9日(火)調査実施)
- 調査対象 :全国の子どもがいる男女300名
- 男女比:男性 59%、女性 41% -年齢構成:20代 1%、30代 7%、40代 30%、50代 62%